学校法人監査とは|私学助成法・私学法の2本立てと対象判定表
目次
- 学校法人監査の全体像
- 私立学校振興助成法に基づく監査の対象
- 助成対象学校法人の範囲
- 補助金が少額である場合の免除
- 区分別の監査要否
- 私立学校法に基づく会計監査人監査の対象
- 大臣所轄学校法人等の判定基準
- 寄附行為による任意設置
- 知事所轄学校法人の特例
- 監事・評議員会と監査の関係
- 監査の年間スケジュールと提出書類
- 学校法人の監査報酬の考え方
- 実務で起きやすい判断の誤り
- まとめ
- 参考文献
- よくある質問
- 補助金を受けていれば、必ず公認会計士の監査が必要ですか。
- 知事所轄の学校法人でも会計監査人が必須になることはありますか。
- 会計監査人を置くと、私立学校振興助成法の監査も別に受ける必要がありますか。
- 会計監査人を交代させたい場合、誰が決めるのですか。
- 監査の準備は、いつまでに何を揃えればよいですか。
学校法人の監査は、ひとつの制度ではありません。私立学校法に基づく会計監査人の監査と、私立学校振興助成法に基づく監査という性格の違う2つの法定監査があり、どちらの対象になるかは補助金の額と法人の規模で決まります。自法人がどちらに該当するのかを取り違えると、監査契約の範囲も所轄庁への提出書類も合わなくなります。
2025年4月1日には令和5年法律第21号による改正私立学校法が施行され、大臣所轄学校法人等に会計監査人の設置が義務づけられました。同時に学校法人会計基準の根拠条文も移り、私立学校振興助成法施行規則が新たに整備されています。この記事では、改正後の条文をもとに監査の対象判定と監査内容を整理し、補助金額による判定表と2つの監査の比較表を持ち帰れる形でまとめます。
学校法人監査の全体像
学校法人に対する公認会計士または監査法人の監査には、根拠法の異なる2系統があります。ひとつは私立学校法に基づく会計監査人の監査で、計算書類およびその附属明細書並びに財産目録その他の文部科学省令で定めるものを対象とします(私立学校法 第86条第1項)。もうひとつが私立学校振興助成法に基づく監査で、補助金の交付を受ける学校法人に対して、計算書類およびその附属明細書の監査を求めるものです(私立学校振興助成法 第14条第2項)。
両者は目的が異なります。私立学校法の会計監査人監査は法人のガバナンスと情報開示を支える仕組みで、会計監査人は会計監査報告を監事および理事会に提出します(私立学校法 第86条第2項)。これに対し私立学校振興助成法の監査は、補助金が適正に使われているかを所轄庁が確認するための仕組みで、監査報告は計算書類などとともに所轄庁へ提出されます(私立学校振興助成法 第14条第4項)。
| 私立学校法に基づく 会計監査人監査 |
私立学校振興助成法に 基づく監査 |
|---|---|
| 目的は、法人のガバナンスとステークホルダーへの情報開示 | 目的は、交付された補助金の適正な使用の確認 |
| 対象は、大臣所轄学校法人等と、寄附行為で会計監査人を置いた学校法人 | 対象は、経常費補助金の交付を受ける学校法人のうち会計監査人設置学校法人等以外の法人 |
| 監査の範囲は、計算書類および附属明細書、財産目録その他文部科学省令で定めるもの | 監査の範囲は、計算書類およびその附属明細書 |
| 報告の宛先は、監事および理事会 | 報告は所轄庁への提出書類に添付 |
| 監査人の選任は、評議員会の決議による | 監査人の選定は、所轄庁の定めるところによる |
実務では、この2つを別々の監査として二重に受けるのではなく、対象法人の区分によってどちらか一方が適用される構造になっている点を押さえておくと整理しやすくなります。会計監査人を置く学校法人は私立学校振興助成法の監査義務の対象から外れ、会計監査人の会計監査報告を所轄庁への提出書類に添付することになります(私立学校振興助成法 第14条第2項、第4項)。
関連コラム法定監査と任意監査の違い|種類一覧と対象会社の判定▸
私立学校振興助成法に基づく監査の対象
助成対象学校法人の範囲
私立学校振興助成法上の義務がかかるのは、同法第4条第1項または第9条に規定する補助金の交付を受ける学校法人です。条文ではこれを助成対象学校法人と呼びます(私立学校振興助成法 第14条第1項)。第4条第1項は大学または高等専門学校を設置する学校法人に対する経常的経費の補助、第9条は都道府県が幼稚園から高等学校までなどを設置する学校法人へ補助する場合の国の補助を指します。
助成対象学校法人には、まず収支予算書の作成義務があります(私立学校振興助成法 第14条第1項)。そのうえで、会計監査人設置学校法人等を除く助成対象学校法人は、計算書類およびその附属明細書について、所轄庁の定めるところにより公認会計士または監査法人の監査を受けなければなりません(同法 第14条第2項)。ここでいう会計監査人設置学校法人等とは、私立学校法第82条第3項の会計監査人設置学校法人と、同法第143条の大臣所轄学校法人等をいいます。
補助金が少額である場合の免除
補助金を受けていれば必ず監査が必要になるわけではありません。補助金の額が少額である場合において所轄庁の許可を受けたときは、監査を受ける義務が除かれます(私立学校振興助成法 第14条第2項ただし書)。この場合は所轄庁への提出書類にも監査報告の添付を要しません(同法 第14条第4項ただし書)。
この「少額」の水準は条文には書かれておらず、文部科学省の通知による運用で示されています。文部科学省は、当面、1会計年度に1学校法人に交付される補助金の額が1,000万円に満たない場合を意味するものとして運用するとしています。都道府県知事が所轄庁となる学校法人についても、これに準じて所轄庁が定めるところによるとされています。したがって実務上は、直近の交付決定額が1,000万円に届くかどうかが最初の分岐点になります。
注意したいのは、この免除が自動ではなく所轄庁の許可を前提としている点です。補助金額が基準を下回っていても、許可を受けないまま監査を省略すれば要件を満たしません。年度途中で補助金が増額され基準を超えた場合に、監査人の選定が間に合わないという相談も実務では珍しくありません。
区分別の監査要否
ここまでの条文を、法人の区分ごとに整理すると次のようになります。自法人がどの行に当たるかを確認してください。
| 学校法人の区分 | 求められる公認会計士等の監査 |
|---|---|
| 大臣所轄学校法人等(文部科学大臣所轄の学校法人、または私立学校法施行令第3条の基準に該当する学校法人) | 会計監査人の監査が必要(私立学校法 第144条第1項)。私立学校振興助成法第14条第2項の監査義務の対象外 |
| 寄附行為の定めにより会計監査人を置いた学校法人 | 会計監査人の監査が必要(私立学校法 第104条第2項)。私立学校振興助成法第14条第2項の監査義務の対象外 |
| 会計監査人を置かない知事所轄の学校法人で、補助金の額が1,000万円以上のもの | 私立学校振興助成法第14条第2項による公認会計士または監査法人の監査が必要 |
| 会計監査人を置かない知事所轄の学校法人で、補助金の額が1,000万円未満かつ所轄庁の許可を受けたもの | 監査は不要。所轄庁への提出書類にも監査報告の添付を要しない |
| 補助金の交付を受けていない学校法人で、会計監査人も置かないもの | 公認会計士等の監査は不要。監事による計算書類等の監査が必要(私立学校法 第104条第1項) |
私立学校法に基づく会計監査人監査の対象
大臣所轄学校法人等の判定基準
大臣所轄学校法人等とは、文部科学大臣が所轄庁である学校法人と、それ以外の学校法人でその事業の規模または事業を行う区域が政令で定める基準に該当するものをいいます(私立学校法 第143条)。大臣所轄学校法人等は、寄附行為の定めにかかわらず会計監査人を置かなければなりません(同法 第144条第1項)。
政令で定める基準は次のとおりです。いずれか一つに該当すれば大臣所轄学校法人等となるため、知事所轄の学校法人であっても規模によっては会計監査人が必須になります。
| 事業の規模 (経常的な収益) |
最終会計年度に係る収支計算書に基づいて計算した経常的な収益の額が10億円以上であること(私立学校法施行令 第3条第1項第1号) |
|---|---|
| 事業の規模 (負債) |
最終会計年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が20億円以上であること(同令 第3条第1項第2号) |
| 事業を行う区域 (設置の広がり) |
3以上の都道府県の区域内に私立学校、私立専修学校または私立各種学校を設置していること(同令 第3条第3項第1号) |
| 事業を行う区域 (広域通信制) |
学校教育法第54条第3項に規定する広域の通信制の課程を置く私立高等学校を設置していること(同令 第3条第3項第2号) |
なお、事業の規模がさらに大きい法人には常勤の監事を定める義務もあります。経常的な収益の額が100億円以上、または負債の部の合計額が200億円以上の大臣所轄学校法人等は、寄附行為をもって定めるところにより常勤の監事を定めなければなりません(私立学校法 第145条第1項、私立学校法施行令 第4条第1項)。
寄附行為による任意設置
大臣所轄学校法人等に該当しない学校法人も、寄附行為をもって定めるところにより会計監査人を置くことができます(私立学校法 第18条第2項)。この場合、寄附行為には会計監査人を置く旨および定数その他会計監査人に関する事項を定める必要があります(同法 第23条第1項第11号)。会計監査人を置けば私立学校振興助成法第14条第2項の監査義務の対象から外れるため、補助金額が基準を大きく超えている法人では、あえて会計監査人を任意設置して体制を一本化する選択肢も検討に値します。
会計監査人は公認会計士または監査法人でなければならず(私立学校法 第81条第1項)、評議員会の決議によって選任します(同法 第80条第1項)。選任および解任並びに再任しないことに関する議案の内容は監事が決定し、その決定は監事の過半数の合意によって行います(同法 第84条第1項、第2項)。任期は選任後1年以内に終了する会計年度に関する定時評議員会の終結の時までで、別段の決議がされなかったときは再任されたものとみなされます(同法 第82条第1項、第2項)。監査法人を変更する決定権は理事会ではなく監事と評議員会にあるという点は、会社法監査に慣れた実務担当者が最も間違えやすいところです。
会社法監査・会計監査人の選任は公認会計士へ
大手品質×中堅価格の会社法監査|公認会計士事務所プライムパートナーズ
無料見積り・ご相談はこちら
知事所轄学校法人の特例
都道府県知事が所轄庁となる学校法人のうち会計監査人を置かないものは、学校法人会計基準上「会計監査人非設置知事所轄学校法人」と定義され、いくつかの簡素化が認められています(学校法人会計基準 第48条)。規模の小さい法人の事務負担に配慮した特例で、監査の準備範囲にも直接影響します。
| 徴収不能引当ての特例 | 高等学校を設置するものを除き、徴収不能の見込額を徴収不能引当金に繰り入れないことができます(学校法人会計基準 第48条) |
|---|---|
| 基本金組入れ の特例 |
高等学校を設置するものを除き、第13条第1項第4号に掲げる金額に相当する金額の全部または一部を基本金に組み入れないことができます(同基準 第49条) |
| 計算書類の作成 の特例 |
活動区分資金収支計算書または基本金明細書を作成しないことができます。高等学校を設置するものは活動区分資金収支計算書のみが対象です(同基準 第50条) |
また、単数の学校のみを設置する知事所轄の助成対象学校法人については、所轄庁へ提出する内訳表について法人分と学校分の区分を省略でき、その場合は事業活動収支計算書および資金収支計算書をもって内訳表に代えることができるとされています。小規模法人ほど、監査対応で作る書類の点数が実際には少なくて済む構造です。
これらの特例は会計監査人を置いていないことが前提です。規模の拡大により大臣所轄学校法人等の基準に該当した年度からは特例が使えなくなり、活動区分資金収支計算書や基本金明細書の作成が必要になります。経常的な収益が10億円、負債が20億円に近づいている法人は、該当した年度にいきなり体制を整えるのではなく、前年度から並走して準備しておくのが安全です。
監事・評議員会と監査の関係
学校法人の計算書類等は、文部科学省令で定めるところにより監事の監査を受けなければなりません(私立学校法 第104条第1項)。会計監査人設置学校法人では、計算書類およびその附属明細書について監事および会計監査人の双方の監査を受けます(同法 第104条第2項)。監査を受けた計算書類等は理事会の決議による承認を受け、その承認は監査報告の内容を踏まえて行うものとされています(同法 第104条第3項)。
監事の職務には、学校法人の業務および財産の状況並びに理事の職務の執行の状況を監査することが含まれます(私立学校法 第52条第1号)。監事は、不正の行為や法令もしくは寄附行為に違反する重大な事実を発見したときは、遅滞なく理事会および評議員会並びに所轄庁に報告しなければなりません(同法 第56条第2項)。所轄庁への報告義務がある点が、会社法の監査役とは大きく異なるところです。
会計処理そのものは、私立学校法第101条の委任を受けた学校法人会計基準に従って行います(学校法人会計基準 第1条第1項)。作成すべき計算書類は貸借対照表、事業活動収支計算書、資金収支計算書および活動区分資金収支計算書で(同基準 第16条)、附属明細書は固定資産明細書、借入金明細書、基本金明細書の3種類です(同基準 第41条第1項)。2025年4月1日に施行された改正後の学校法人会計基準の規定は、2025年度以降の会計年度に係る会計処理および計算書類等の作成について適用されています。
監査の年間スケジュールと提出書類
学校法人は、毎会計年度終了後3月以内に計算書類等を作成しなければなりません(私立学校法 第103条第2項)。助成対象学校法人は、同じく毎会計年度終了後3月以内に、計算書類およびその附属明細書並びに翌会計年度の収支予算書に監査報告を添付して所轄庁に提出します。会計監査人設置学校法人等の場合は、私立学校法第86条第2項の会計監査報告を添付します(私立学校振興助成法 第14条第4項)。
所轄庁への提出にあたっては、事業活動収支内訳表、資金収支内訳表、人件費支出内訳表を添付しなければなりません。さらに、人件費支出内訳表が施行規則第5条の定めるところにより作成されているかどうかに関する公認会計士または監査法人の監査報告その他の所轄庁が定める書類も添付します(私立学校振興助成法施行規則 第2条)。3月決算の学校法人であれば、6月末が実質的な期限になります。
この人件費支出内訳表の監査報告は、計算書類の監査とは別建ての手続です。もっとも、内訳表は計算書類に記載される額を区分して作成するものであることから、計算書類の監査と一体的に受けることができるとされています。監査契約を結ぶ段階で、この一体実施を前提にしているかどうかで見積りの前提が変わります。複数の監査法人から相見積りを取るときは、契約範囲に人件費支出内訳表の監査報告が含まれているかを必ず確認してください。
関連コラム会計監査の流れ|準備スケジュールと必要書類チェックリスト▸
学校法人の監査報酬の考え方
学校法人の監査報酬について、公的機関が公表している統計上の相場はありません。報酬は監査に要する時間と、その時間に適用される単価の積み上げで決まるのが実務の通例で、法人の規模や部門構成によって幅が大きく開きます。見積りを比較するときは金額だけを並べるのではなく、次の要素が前提としてどう置かれているかを揃えてから比べるのが確実です。
| 監査の根拠法と範囲 | 私立学校法の会計監査人監査か、私立学校振興助成法第14条第2項の監査か。財産目録が監査対象に含まれるかどうかでも作業量が変わります |
|---|---|
| 法人の規模 | 経常的な収益および負債の額。大臣所轄学校法人等の基準(経常的な収益10億円、負債20億円)に該当するかどうかが分岐点になります |
| 部門数と拠点数 | 設置する学校、研究所、病院、農場などの部門ごとに内訳表を区分して作成するため、部門が多いほど手続が増えます(私立学校振興助成法施行規則 第3条第1項) |
| 収益事業の有無 | 収益事業に関する会計は私立学校の経営に関する会計から区分して特別の会計として経理するため、別途の確認が必要です(私立学校法 第19条第3項) |
| 人件費支出内訳表 の監査の扱い |
計算書類の監査と一体で受けるか、別契約とするか。契約範囲の差がそのまま金額差に表れます |
| 初年度かどうか | 会計監査人の新規設置や監査人の交代があった年度は、期首残高の確認や前任者との引継ぎが加わります |
報酬の妥当性を判断する材料として、監査時間の見込みを工程別に出してもらうことをおすすめします。会計監査人を選ぶ場面では、議案の内容を決定するのは監事ですから(私立学校法 第84条第1項)、監事が比較できる形で情報を揃えておくことが、そのまま手続の適正性にもつながります。
関連コラム監査法人の選び方7つの基準|判定表と相見積りの進め方▸
実務で起きやすい判断の誤り
第一に、補助金額の基準を法人全体ではなく学校ごとに当てはめてしまう誤りです。基準は1会計年度に1学校法人に交付される補助金の額で判定されるため、複数の学校を設置している場合は合算して考える必要があります。
第二に、会計監査人を置いているのに私立学校振興助成法の監査も別途必要だと考えてしまう誤りです。会計監査人設置学校法人等は同法第14条第2項の監査義務の対象から除かれており、所轄庁へは会計監査報告を添付します(私立学校振興助成法 第14条第2項、第4項)。二重に監査契約を結ぶ必要はありません。
第三に、規模基準の判定時点の取り違えです。大臣所轄学校法人等の判定に用いる経常的な収益および負債の額は、理事会の承認を受けた計算書類に係る会計年度のうち最も遅い会計年度、すなわち最終会計年度の数値です(私立学校法施行令 第3条第1項)。当年度の予算見込みで判定するものではありません。
第四に、寄附行為の変更手続の漏れです。会計監査人を任意設置する場合は寄附行為に会計監査人に関する事項を定める必要があり(私立学校法 第23条第1項第11号)、寄附行為の変更には所轄庁の手続が伴います。監査人を決めてから寄附行為に着手すると、定時評議員会での選任決議に間に合わないことがあります。
まとめ
学校法人の監査は、私立学校法に基づく会計監査人監査と私立学校振興助成法に基づく監査の2系統で組み立てられています。判定の順序は明快で、まず大臣所轄学校法人等に該当するか、次に寄附行為で会計監査人を置いているか、それにも当たらない場合に補助金の額が1,000万円に届くかという3段階で決まります。
2025年4月1日に施行された改正私立学校法により、大臣所轄学校法人等には会計監査人の設置が義務づけられ、学校法人会計基準の根拠も私立学校法へ移っています。規模基準に近づいている法人は、該当した年度から慌てて体制を作るのではなく、計算書類の様式と内訳表の作成体制を前倒しで整えておくと移行がなめらかです。
監査の要否判定や監査人の選定は、法人の規模・部門構成・補助金の受給状況によって結論が変わります。具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。公認会計士事務所プライムパートナーズでは、学校法人の監査対象の判定から監査契約の範囲の設計、監査法人の選定支援までを承っています。
会社法監査の無料見積り・ご相談はこちら参考文献
- e-Gov法令検索 私立学校振興助成法
- e-Gov法令検索 私立学校振興助成法施行規則
- e-Gov法令検索 私立学校法
- e-Gov法令検索 私立学校法施行令
- e-Gov法令検索 学校法人会計基準
- 文部科学省 学校法人会計基準等
- 文部科学省 私立学校法の改正について(令和5年改正)
- 日本公認会計士協会 監査契約書(学校法人(私立学校法監査、私学助成法監査))様式の公表について
よくある質問
補助金を受けていれば、必ず公認会計士の監査が必要ですか。
必ずしも必要ではありません。補助金の額が少額である場合において所轄庁の許可を受けたときは、監査を受ける義務が除かれます(私立学校振興助成法 第14条第2項ただし書)。文部科学省は、当面、1会計年度に1学校法人に交付される補助金の額が1,000万円に満たない場合を意味するものとして運用するとしています。ただし免除は自動ではなく、所轄庁の許可が前提です。
知事所轄の学校法人でも会計監査人が必須になることはありますか。
あります。文部科学大臣が所轄庁でない学校法人でも、最終会計年度の経常的な収益の額が10億円以上、または負債の部に計上した額の合計額が20億円以上であれば大臣所轄学校法人等に該当し(私立学校法施行令 第3条第1項)、会計監査人を置かなければなりません(私立学校法 第144条第1項)。3以上の都道府県に学校を設置している場合や、広域の通信制の課程を置く私立高等学校を設置している場合も同様です(同令 第3条第3項)。
会計監査人を置くと、私立学校振興助成法の監査も別に受ける必要がありますか。
必要ありません。私立学校振興助成法第14条第2項の監査義務は、会計監査人設置学校法人等を除く助成対象学校法人にかかるものです。会計監査人を置く学校法人は、所轄庁への提出時に私立学校法第86条第2項の会計監査報告を添付します(私立学校振興助成法 第14条第4項)。ただし、人件費支出内訳表に関する監査報告は別途必要です(私立学校振興助成法施行規則 第2条第4号)。
会計監査人を交代させたい場合、誰が決めるのですか。
選任および解任並びに再任しないことに関する議案の内容は監事が決定し、監事の過半数の合意によって行います(私立学校法 第84条第1項、第2項)。決定した議案について評議員会が決議して選任します(同法 第80条第1項)。理事会の決議だけで交代させることはできません。なお会計監査人の任期は選任後1年以内に終了する会計年度に関する定時評議員会の終結の時までで、別段の決議がなければ再任されたものとみなされます(同法 第82条第1項、第2項)。
監査の準備は、いつまでに何を揃えればよいですか。
計算書類等は毎会計年度終了後3月以内に作成する必要があります(私立学校法 第103条第2項)。所轄庁への提出も同じく毎会計年度終了後3月以内です(私立学校振興助成法 第14条第4項)。提出には事業活動収支内訳表、資金収支内訳表、人件費支出内訳表の添付が必要になるため(私立学校振興助成法施行規則 第2条)、3月決算であれば6月末を逆算して、決算作業と内訳表の部門別集計を並行して進める段取りが現実的です。
本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。



