会計監査報告の記載例【文例】無限定適正・限定付適正意見と追記情報
目次
- 会計監査報告の記載事項と文例ブロックの対応【一覧表】
- 無限定適正意見の会計監査報告の記載例(全文)
- ブロック別の書き方と確認点
- 作成日・宛先・署名欄
- 監査意見と対象書類の特定
- 監査意見の根拠
- その他の記載内容(事業報告との相違)
- 継続企業の前提に関する事項
- 限定付適正意見・不適正意見・意見不表明の記載例
- 限定付適正意見(虚偽表示)の文例
- 限定付適正意見(監査範囲の制約)の文例
- 不適正意見の文例
- 意見不表明の文例
- 追記情報(強調事項・その他の事項)の文例
- 連結計算書類の会計監査報告との違い
- 会計監査報告の通知期限と作成日の関係
- 会計監査報告を受け取る前の確認チェックリスト
- まとめ
- 参考文献
- よくある質問
- 会計監査報告と監査報告書は同じものですか。
- 会計監査報告に事業報告への意見は書きますか。
- 限定付適正意見が付くと計算書類はどう確定させますか。
- 追記情報を記載すると監査意見が変わりますか。
会計監査報告は、会計監査人が計算書類とその附属明細書(連結計算書類を作成する会社では連結計算書類も)を監査した結果をまとめる書面で、記載すべき事項は会社計算規則第126条が7項目で定めています(会社法 第396条第1項、会社計算規則 第126条第1項)。この記事では、条文の7項目に沿って組み立てた無限定適正意見の全文の記載例と、限定付適正意見・不適正意見・意見不表明・追記情報の文例を、公認会計士事務所プライムパートナーズが条文から作成した例示として掲載します。
監査役や監査役会が作成する「監査報告」は別の書面で、記載事項も異なります(会社計算規則 第127条、第128条)。監査役会側の記載例は別のコラムで扱っているため、本記事は会計監査人が作成する会計監査報告に絞って解説します。
関連コラム監査役会の監査報告書【記載例】会計監査人設置会社の相当性意見の書き方▸
会計監査報告の記載事項と文例ブロックの対応【一覧表】
会計監査報告は「独立監査人の監査報告書」という表題で作成されるのが一般的で、本文はいくつかの区分(ブロック)に分かれます。条文の記載事項がどの区分に入るかを先に押さえておくと、文例の読み方がはっきりします。
| 記載事項(根拠条文) | 文例で対応する区分 |
|---|---|
| 監査の方法及びその内容(会社計算規則 第126条第1項第1号) | 監査意見の根拠、計算書類等の監査における監査人の責任 |
| 計算関係書類が適正に表示しているかどうかについての意見(同項第2号) | 監査意見(限定付適正意見・不適正意見の場合は見出しも変える) |
| 意見がないときは、その旨及びその理由(同項第3号) | 意見不表明、意見不表明の根拠 |
| 継続企業の前提に関する注記に係る事項(同項第4号) | 継続企業の前提に関する重要な不確実性(該当する場合のみ) |
| 事業報告等との重要な相違等について報告すべき事項の有無(同項第5号) | その他の記載内容 |
| 追記情報(同項第6号、同条第2項) | 強調事項、その他の事項(該当する場合のみ) |
| 会計監査報告を作成した日(同項第7号) | 冒頭の日付 |
| 利害関係の有無(公認会計士法 第25条第2項。監査法人は第34条の12第4項で準用) | 利害関係 |
第5号の「その他の記載内容」は、第2号の意見があるときに限って記載が求められる項目です(会社計算規則 第126条第1項第5号)。意見不表明の場合はこの区分の扱いが変わる点に注意が必要です。
無限定適正意見の会計監査報告の記載例(全文)
以下は、3月決算の監査役会設置会社(連結計算書類は作成しない)を前提に、監査法人が会計監査人を務める場合の例示です。会社名・日付・人名は架空のもので、文言は条文の記載事項に沿って当事務所が組み立てたものです。実際の作成では、日本公認会計士協会が公表している監査報告書の文例と、各監査法人の品質管理上の様式に合わせて文言を整えます。
独立監査人の監査報告書
2026年5月15日
株式会社〇〇
取締役会 御中〇〇監査法人
東京事務所
指定社員 業務執行社員 公認会計士 〇〇〇〇
指定社員 業務執行社員 公認会計士 〇〇〇〇監査意見
当監査法人は、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき、株式会社〇〇の2025年4月1日から2026年3月31日までの第20期事業年度の計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表)並びにその附属明細書(以下、これらを「計算書類等」と総称する。)を監査の対象とした。
当監査法人は、上記の計算書類等が、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に準拠して、当該計算書類等に係る期間の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
監査は、我が国で一般に公正妥当と認められる監査の基準により実施した。監査の基準に基づく当監査法人の責任は、後記の「計算書類等の監査における監査人の責任」の区分で述べている。当監査法人は、職業倫理に関する規定に従って会社から独立しており、その他の倫理上の責任も果たしている。当監査法人は、監査意見の基礎として十分かつ適切な監査証拠を入手できたと考えている。
その他の記載内容
その他の記載内容とは、事業報告及びその附属明細書をいう。その作成と開示は経営者の責任であり、その報告プロセスについて取締役の職務執行を監視する責任は監査役及び監査役会にある。当監査法人の監査意見はその他の記載内容を対象としておらず、これに対して意見は表明しない。当監査法人は、その他の記載内容を通読し、計算書類等又は監査の過程で得た知識と重要な食い違いがないか、その他重要な誤りの兆候がないかを検討した。その結果、報告すべき事項はない。
計算書類等に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任
経営者には、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に準拠して計算書類等を作成し、適正に表示する責任がある。この責任には、不正や誤謬による重要な虚偽表示がない計算書類等の作成に必要な内部統制を整備・運用すること、及び継続企業の前提に基づいて作成することが適切かどうかを評価し、必要な事項を開示することが含まれる。監査役及び監査役会には、財務報告プロセスの整備・運用に関して取締役の職務執行を監視する責任がある。
計算書類等の監査における監査人の責任
監査人の責任は、計算書類等が全体として不正や誤謬による重要な虚偽表示を含んでいないことについて合理的な保証を得たうえで、独立の立場から意見を表明することにある。監査人は、重要な虚偽表示リスクの識別・評価とそれに対応する監査手続の立案・実施、会計方針と会計上の見積りの評価、継続企業の前提の評価、表示と注記の検討を、職業的専門家としての判断と懐疑心をもって行う。また、監査役及び監査役会に対し、監査の範囲と実施時期、監査上の重要な発見事項、独立性に関する事項などを報告する。
利害関係
当監査法人及び業務執行社員と会社との間には、公認会計士法の規定に基づき記載すべき利害関係はない。
以上
ブロック別の書き方と確認点
作成日・宛先・署名欄
作成日は会計監査報告の法定記載事項です(会社計算規則 第126条第1項第7号)。実務では監査役会への報告や経営者確認書の日付と整合しているかを確認します。監査法人が会計監査人の場合、証明に係る業務を執行した社員が資格を表示して署名します(公認会計士法 第34条の12第2項)。個人の公認会計士が会計監査人の場合は、署名欄を個人名にし、本文の主語も監査法人から個人に置き換えます。
監査意見と対象書類の特定
冒頭で「どの規定に基づき、どの期間の、どの書類を監査したか」を特定します。計算書類は貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表で構成され、附属明細書も会計監査人の監査対象です(会社法 第435条第2項、第436条第2項第1号、会社計算規則 第59条第1項)。事業報告とその附属明細書は会計監査人の監査対象ではなく、監査役の監査対象です(会社法 第436条第2項第2号)。
無限定適正意見の文言は、条文が「企業会計の慣行に準拠して」「全ての重要な点において適正に表示している」旨を求めています(会社計算規則 第126条第1項第2号イ)。実務の文例では、金融商品取引法監査の監査報告書と表現をそろえて「企業会計の基準」という語を用いるのが一般的です。
監査意見の根拠
「監査の方法及びその内容」(会社計算規則 第126条第1項第1号)にあたる部分です。監査の基準に準拠したこと、独立性を保持していること、意見の基礎となる監査証拠を入手したことを記載します。監査手続の細目までは書かず、監査人の責任区分とあわせて方法の概要を示すのが通例です。なお、監査上の主要な検討事項(KAM)を会社法監査の会計監査報告に記載するかどうかは、別のコラムで整理しています。
関連コラムKAMは会社法監査で必要か【一覧表】金商法監査との記載要否▸
その他の記載内容(事業報告との相違)
事業報告及びその附属明細書の内容と、計算関係書類の内容や監査の過程で得た知識との間に重要な相違等があるかについて、報告すべき事項の有無と内容を記載します(会社計算規則 第126条第1項第5号)。事業報告に記載された売上高や従業員数などの数値が計算書類の数値と食い違っていると、この区分で指摘の対象になり得ます。会社側では、事業報告の確定版を会計監査人に早めに渡しておくことが実務上の要点です。
継続企業の前提に関する事項
継続企業の前提に関する注記に係る事項は、会計監査報告の記載事項です(会社計算規則 第126条第1項第4号)。継続企業の前提に重要な不確実性が認められ、注記が適切に行われている場合は、無限定適正意見のまま独立の区分を設けて注記に注意を促します。例示すると次のとおりです。
継続企業の前提に関する重要な不確実性
個別注記表の継続企業の前提に関する注記にあるとおり、会社は当事業年度に営業損失を計上し、主要な借入金の返済期限が2027年3月に到来する。これらは継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に該当し、現時点で重要な不確実性が認められる。計算書類等には、この不確実性による影響は反映されていない。当監査法人の意見は、この事項によって修正されるものではない。
重要な不確実性があるのに注記が不足している、または注記がない場合は、無限定適正意見ではなく限定付適正意見や不適正意見の対象になります。
限定付適正意見・不適正意見・意見不表明の記載例
無限定適正意見以外を表明する場合、条文は意見の種類ごとに追加で記載すべき事項を定めています。
| 意見の種類 | 会計監査報告に記載する事項 |
|---|---|
| 除外事項を付した限定付適正意見 | 除外事項を除き適正に表示している旨、除外事項、限定付適正意見とした理由(会社計算規則 第126条第1項第2号ロ) |
| 不適正意見 | 不適正である旨及びその理由(同号ハ) |
| 意見がない場合(意見不表明) | 意見がない旨及びその理由(同項第3号) |
いずれの場合も、見出しを「監査意見」から「限定付適正意見」「不適正意見」「意見不表明」に、「監査意見の根拠」を「限定付適正意見の根拠」などに改めるのが実務上の書き方です。以下の文例の金額・事象はすべて架空です。
限定付適正意見(虚偽表示)の文例
限定付適正意見
(対象書類の特定は無限定適正意見の文例と同じ)
当監査法人は、上記の計算書類等が、「限定付適正意見の根拠」で述べた事項による影響を除き、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に準拠して、当該計算書類等に係る期間の財産及び損益の状況を全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
限定付適正意見の根拠
会社は、収益性が低下した製品在庫について帳簿価額の切下げを行っていない。適切に切下げを行っていれば、棚卸資産は85百万円減少し、税引前当期純利益は同額減少していた。この事項の影響は重要であるが、計算書類等の特定の項目に限られ、全体に及ぶものではないため、除外事項を付した限定付適正意見とした。
条文は「除外事項」と「限定付適正意見とした理由」を別々の記載事項にしています。影響が重要であることに加えて、影響が全体に広く及ぶものではないと判断した理由まで書くことで、不適正意見ではなく限定付適正意見とした判断が読み手に伝わります。監査差異が残ったまま意見表明に至る経緯は、次のコラムで扱っています。
関連コラム監査差異の修正【仕訳例】修正・未修正の判断と未修正の虚偽表示の集計表▸
限定付適正意見(監査範囲の制約)の文例
限定付適正意見の根拠
会社は、当事業年度中に取得した海外の関係会社株式を1,200百万円で計上している。当監査法人は、当該関係会社の財務情報を入手できず、当該株式の評価の妥当性について十分かつ適切な監査証拠を入手できなかった。このため、当該金額に修正が必要となるかどうかを判断できなかった。未発見の虚偽表示がもしあるとすれば重要であるが、その影響は当該株式とこれに関連する損益に限られるため、除外事項を付した限定付適正意見とした。
不適正意見の文例
不適正意見
当監査法人は、「不適正意見の根拠」で述べた事項の重要性を踏まえ、上記の計算書類等が当該計算書類等に係る期間の財産及び損益の状況を適正に表示していないものと認める。
不適正意見の根拠
会社は、主要な得意先に対する売掛金2,400百万円について回収不能見込額を計上していない。その影響は貸借対照表、損益計算書及び関連する注記の広い範囲に及び、計算書類等は全体として不適正であると判断した。
意見不表明の文例
意見不表明
当監査法人は、「意見不表明の根拠」で述べた事項が計算書類等に及ぼし得る影響の重要性を考慮した。その結果、意見を表明する基礎となる十分かつ適切な監査証拠を得られなかったと判断したため、計算書類等に対して監査意見を表明しない。
意見不表明の根拠
会社の基幹システムの障害により当事業年度下期の取引記録が復元できず、売上高、売上原価及び期末の棚卸資産について代替的な監査手続も実施できなかった。その影響は計算書類等の広い範囲に及ぶ可能性がある。
無限定適正意見以外の会計監査報告になると、取締役会の承認だけで計算書類を確定させる承認特則は使えません。承認特則の要件の一つが、会計監査報告に無限定適正意見が含まれていることだからです(会社法 第439条、会社計算規則 第135条第1号)。この場合、計算書類は定時株主総会の承認を受けることになります(会社法 第438条第2項)。
追記情報(強調事項・その他の事項)の文例
追記情報は、会計監査人の判断に関して説明を付す必要がある事項、または計算関係書類の内容のうち強調する必要がある事項で、条文は例として会計方針の変更、重要な偶発事象、重要な後発事象の3つを挙げています(会社計算規則 第126条第1項第6号、第2項)。実務では「強調事項」または「その他の事項」の区分を設けて記載します。追記情報は監査意見を変えるものではないため、その旨を明記します。
強調事項(重要な後発事象)
個別注記表の重要な後発事象に関する注記にあるとおり、会社は2026年4月20日開催の取締役会において、物流子会社の全株式を譲渡することを決議した。当監査法人の意見は、この事項によって修正されるものではない。
強調事項(会計方針の変更)
個別注記表の会計方針の変更に関する注記にあるとおり、会社は当事業年度より棚卸資産の評価方法を変更している。当監査法人の意見は、この事項によって修正されるものではない。
重要な後発事象は、会計監査報告で取り上げていない場合に限り、監査役の監査報告の記載事項になります(会社計算規則 第127条第3号)。会計監査報告で強調事項として記載するかどうかは、監査役会の監査報告の書き方にも影響するため、作成日までに会計監査人と監査役会で記載の分担をすり合わせておくと手戻りを防げます。
連結計算書類の会計監査報告との違い
連結計算書類を作成する会計監査人設置会社では、連結計算書類も会計監査人の監査を受けます(会社法 第444条第4項)。会計監査報告の記載事項は個別と同じ会社計算規則第126条によりますが、文例では次の点を書き換えます。
| 監査の根拠規定 | 会社法第444条第4項 |
|---|---|
| 対象書類 | 連結貸借対照表、連結損益計算書、連結株主資本等変動計算書及び連結注記表(会社計算規則 第61条第1号) |
| 附属明細書 | 会社法上、連結計算書類の附属明細書は作成が求められていないため、対象書類に含めない |
| 意見の対象 | 会社及び連結子会社からなる企業集団の財産及び損益の状況 |
| 通知期限 | 連結計算書類の全部を受領した日から4週間を経過した日(合意により定めた日があればその日)(会社計算規則 第130条第1項第3号) |
関連コラム連結計算書類の作成義務【判定表】会社法444条の対象会社と任意作成▸
会計監査報告の通知期限と作成日の関係
会計監査人は、計算書類の全部を受領した日から4週間を経過した日、附属明細書を受領した日から1週間を経過した日、合意により定めた日のうちいずれか遅い日までに、特定監査役及び特定取締役に会計監査報告の内容を通知します(会社計算規則 第130条第1項第1号)。期限までに通知がないときは、その日に監査を受けたものとみなされますが(同条第3項)、この場合も承認特則は使えません(会社計算規則 第135条第4号)。
監査役会設置会社の特定監査役は、会計監査報告を受領した日から1週間を経過した日と、合意により定めた日のいずれか遅い日までに、監査役会の監査報告の内容を通知します(会社計算規則 第132条第1項第1号)。会計監査報告の作成日が遅れると監査役会側の日程が圧迫されるため、作成日は通知期限から逆算して決めます。記載事項と通知期限の条文の整理は次のコラムが詳しく扱っています。
関連コラム計算書類の監査報告書の記載事項と通知期限|会社法監査の実務▸
会計監査報告を受け取る前の確認チェックリスト
会社側(経理部門・監査役会事務局)が会計監査報告のドラフトを受け取ったときに確認しておきたい点です。
- 会社名・事業年度・期数が計算書類の表紙と一致しているか
- 対象書類に附属明細書が含まれているか、個別注記表の名称が自社の計算書類と合っているか
- 作成日が、通知期限・監査役会の監査報告の作成日・取締役会の承認日と整合しているか
- 事業報告の最終版を会計監査人に渡したうえで「その他の記載内容」が書かれているか
- 強調事項として記載された後発事象・会計方針の変更が、個別注記表の注記と一致しているか
- 連結計算書類を作成する場合、個別と連結の2通が用意されているか
- 無限定適正意見以外となる場合、定時株主総会での計算書類の承認決議を議案に入れたか
まとめ
- 会計監査報告の記載事項は会社計算規則第126条第1項の7項目で、文例の各区分はこの7項目に対応している
- 無限定適正意見の文言は「企業会計の慣行に準拠して」「全ての重要な点において適正に表示している」旨を軸に組み立てる
- 限定付適正意見では除外事項と限定付とした理由、不適正意見と意見不表明では理由の記載が求められる
- 追記情報は会計方針の変更・重要な偶発事象・重要な後発事象などで、監査意見には影響しない
- 無限定適正意見以外の場合や通知期限を過ぎてみなし監査となった場合は、承認特則が使えず株主総会の承認が必要になる
会計監査報告の具体的な文言は、会社の機関設計や個別の事情、監査の結果によって変わります。具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。公認会計士事務所プライムパートナーズ/株式会社プライムパートナーズコンサルティングでは、会社法監査の受嘱や監査法人の交代のご相談を承っています。
会社法監査の無料見積り・ご相談はこちら参考文献
- e-Gov法令検索 会社法
- e-Gov法令検索 会社計算規則
- e-Gov法令検索 公認会計士法
- 日本公認会計士協会 監査基準報告書260、監査基準報告書700、監査基準報告書700実務指針第1号 監査報告書の文例及び関連する監査基準報告書等の改正の公表について
よくある質問
会計監査報告と監査報告書は同じものですか。
会社法・会社計算規則では、会計監査人が作成するものを「会計監査報告」、監査役・監査役会などが作成するものを「監査報告」と呼び分けています(会社法 第396条第1項、会社計算規則 第126条、第127条)。実務では会計監査報告を「独立監査人の監査報告書」という表題の書面で作成するのが一般的です。
会計監査報告に事業報告への意見は書きますか。
事業報告とその附属明細書は監査役の監査対象で、会計監査人の監査対象ではありません(会社法 第436条第2項)。会計監査報告では、事業報告等と計算関係書類との間の重要な相違等について、報告すべき事項の有無を記載します(会社計算規則 第126条第1項第5号)。
限定付適正意見が付くと計算書類はどう確定させますか。
承認特則は会計監査報告に無限定適正意見が含まれていることが要件のため、限定付適正意見の場合は取締役会の承認だけでは確定せず、定時株主総会の承認を受けます(会社法 第438条第2項、第439条、会社計算規則 第135条第1号)。
追記情報を記載すると監査意見が変わりますか。
追記情報は、会計監査人の判断について説明を付す必要がある事項や、計算関係書類のうち強調する必要がある事項を記載するもので、監査意見とは区別されます(会社計算規則 第126条第1項第6号、第2項)。文例でも、この事項によって意見を修正するものではない旨を明記します。
本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。



