監査法人ランキング【2026年版】規模・報酬・特徴を企業向けに比較
目次
- 監査法人ランキングの全体像|規模3区分と上場会社シェア
- 大手・準大手・中小規模監査事務所の区分と該当法人
- 大手監査法人(4法人)
- 準大手監査法人(4法人)
- 中小規模監査事務所
- 規模別の人員体制の違い
- 監査報酬の決まり方と規模別の傾向
- 会計監査人の交代で監査報酬はどう動くか
- 採用向けランキングと発注側が見るべき指標の違い
- 発注する企業側の監査法人選定チェックリスト
- 規模別の選び方の判断フレーム
- 会計監査人の選任・報酬決定に関する会社法のルール
- まとめ
- 参考文献
- よくある質問
- 監査法人ランキングの1位はどこですか。
- 大手監査法人と中小規模監査事務所では監査の質に差がありますか。
- 監査法人が見つからないときはどうすればよいですか。
- 監査法人を変更すると監査報酬は下がりますか。
- 会計監査人を選ぶのは取締役会ですか。
- 非上場会社でも監査法人に依頼する必要がありますか。
監査法人ランキングを企業側の視点で見ると、順位そのものよりも「大手監査法人・準大手監査法人・中小規模監査事務所という3つの規模区分のどこに依頼するか」が結論になります。金融庁 公認会計士・監査審査会「令和8年版モニタリングレポート」によると、2026年3月末時点の上場国内会社3,843社のうち、大手監査法人が2,177社、準大手監査法人が610社、中小規模監査事務所が1,056社を監査しています。つまり上場会社の約4割は大手以外の監査法人を選んでおり、企業にとって現実的な選択肢は4法人だけではありません。
この記事は、監査法人を「就職先」としてではなく「監査を依頼する相手」として比較する企業向けの内容です。公的統計で確認できる規模・シェア・人員体制・監査報酬の傾向だけを整理し、最後に発注側の選定チェックリストと規模別の判断フレームを示します。
監査法人ランキングの全体像|規模3区分と上場会社シェア
監査法人の序列を最も客観的に示すのは、金融庁 公認会計士・監査審査会が用いている規模区分と、その区分ごとの被監査会社数です。同審査会「令和8年版モニタリングレポート」によると、2026年3月末時点の上場国内会社(総数3,843社)の会計監査人は、規模別に次のとおり分布しています。時価総額の合計は1,222兆6,958億円です。
| 監査法人の区分 | 上場国内会社数と時価総額 (2026年3月末) |
|---|---|
| 大手監査法人 | 2,177社(時価総額1,163兆7,024億円) |
| 準大手監査法人 | 610社(時価総額25兆61億円) |
| 中小規模監査事務所 | 1,056社(時価総額33兆9,874億円) |
会社数ベースでは大手監査法人のシェアは56.6%ですが、時価総額ベースでは約9割を占めます。同レポートは、時価総額の大きな上場国内会社は業務規模が大きく、業務が複雑で国際的なものが多いため、多数の監査人員と多様な専門能力を要し、大手監査法人以外では対応が困難であることが背景にあると説明しています。
一方で、大手監査法人の会社数シェアは2022年3月末の63.8%から2026年3月末の56.6%へと低下し続けています。同じ期間に中小規模監査事務所のシェアは20.5%から27.5%へ上昇しました。上場会社監査の担い手として中小規模監査事務所の役割が増大していることが、統計上はっきり表れています。
なお、法定監査の対象はもっと広く、金融商品取引法または会社法に基づく被監査会社等数は2024年度で10,028社に上ります。非上場の大会社を含めると、監査法人を選ぶ立場にある企業は上場会社の3倍近く存在するということです。
大手・準大手・中小規模監査事務所の区分と該当法人
「ランキング」として語られる序列の実体は、公認会計士・監査審査会が定義する次の3区分です。区分は法令上の制度ではなく、同審査会がモニタリングの単位として用いている分類ですが、実務上の共通言語として定着しています。
| 大手監査法人 | 上場国内会社を概ね100社以上被監査会社として有し、かつ常勤の監査実施者が1,000名以上いる監査法人 |
|---|---|
| 準大手監査法人 | 大手監査法人に準ずる規模の監査法人 |
| 中小規模監査事務所 | 大手監査法人および準大手監査法人以外の監査事務所(中小監査法人・共同事務所・個人事務所) |
大手監査法人(4法人)
「令和8年版モニタリングレポート」が大手監査法人として挙げているのは、有限責任あずさ監査法人、有限責任監査法人トーマツ、EY新日本有限責任監査法人、PwC Japan有限責任監査法人の4法人です。いずれも国際的な会計事務所ネットワークに所属しており、海外子会社を含む連結グループの監査や、国際財務報告基準に基づく監査に対応できる体制を備えています。なお、PwC Japan有限責任監査法人は、2023年12月にPwCあらた有限責任監査法人とPwC京都監査法人が合併して発足した法人です。
準大手監査法人(4法人)
準大手監査法人として挙げられているのは、仰星監査法人、三優監査法人、太陽有限責任監査法人、東陽監査法人の4法人です。上場国内会社610社を監査しており、上場会社監査の実績と、大手より小回りの利く体制を両立させたポジションにあります。2023年12月の合併までは、PwC京都監査法人を含む5法人が準大手に区分されていました。
中小規模監査事務所
中小規模監査事務所は2025年3月末時点で2,403事務所あり、内訳は中小監査法人288法人、共同事務所48事務所、個人事務所2,067事務所です。監査法人の数自体は2026年3月末で300法人と近年増加傾向にあり、所属常勤公認会計士数が25人未満の法人が全体の90%超を占めます。中小規模監査事務所は数のうえでは圧倒的多数ですが、上場会社監査を担うのはその一部にとどまります。
上場国内会社を監査するには、日本公認会計士協会の上場会社等監査人名簿への登録が必要です。この制度は2023年4月に法律上の登録制度として施行され、2023年4月から2026年6月までに130監査事務所が名簿に登録されています。中小規模の事務所を検討する際は、この名簿への登録の有無が最初の足切り基準になります。
規模別の人員体制の違い
監査法人選びで最も実務に響くのが人員体制です。「令和8年版モニタリングレポート」によると、2025年度の規模別の社員(パートナー)数と常勤職員数の目安は次のとおりです。中小監査法人については決算月が広範にわたるため2024年度までが集計対象とされています。
| 監査法人の区分 | 社員数と常勤職員数の目安 |
|---|---|
| 大手監査法人 | 社員約250人〜約550人、常勤職員約3,400人〜約6,800人 |
| 準大手監査法人 | 社員約40人〜約100人、常勤職員約230人〜約950人 |
| 中小監査法人 | 社員約50人まで、常勤職員約120人まで |
大手監査法人は所属人員が数千人を超え、準大手監査法人でも200人を超える規模になります。人員の厚みは、繁忙期の同時進行案件への対応力、業種別の専門チームの有無、IT監査や税務・株価算定などの専門家を投入できるかに直結します。逆に規模が小さいほど、担当パートナーが直接現場に関与する時間が長くなる傾向があります。
どちらが優れているという話ではなく、自社の連結範囲・海外拠点の有無・上場区分に対して必要な人員がそろうかどうかで判断する論点です。監査を依頼する側としては、法人全体の人数よりも「自社の監査チームに何人が、どの職階で入るのか」を提案段階で確認するほうが実質的です。
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自社の規模でどの区分の監査法人が現実的な選択肢になるかは、資本金・負債・連結子会社数・上場区分によって変わります。判断材料を整理したうえで見積りを取り比べたい場合は、無料の見積りから検討を始めることもできます。
監査報酬の決まり方と規模別の傾向
監査報酬は契約当事者間の協議により決定されます。日本公認会計士協会は、会員である監査事務所の監査報酬決定の参考として「監査報酬算定のためのガイドライン」を定めており、そこでは次の2つの方式が例示されています。いずれも標準報酬額(見積金額)の算定に使われ、最終的な金額は被監査会社との調整で決まります。
| タイムチャージ方式 | 公認会計士や公認会計士試験合格者などの執務時間に、職階ごとの請求報酬単価(チャージレート)を乗じて算定する方式 |
|---|---|
| 基本報酬+ 執務報酬方式 |
監査の種類や被監査会社の規模(資本金・資産・売上高など)で決まる基本報酬と、執務時間にチャージレートを乗じた執務報酬に区分して算定する方式 |
「令和8年版モニタリングレポート」の報告徴収によると、大手監査法人は4法人すべてがタイムチャージ方式を採用し、チャージレートは職階ごとに設定されています。準大手監査法人は3法人がタイムチャージ方式、1法人が基本報酬+執務報酬方式でした。中小規模監査事務所(44法人が対象)では、タイムチャージ方式または複数の算定方法を組み合わせる事務所が多く、職階ごとのチャージレートを設定していない事務所が34法人(77%)を占めます。設定しているのは10法人(23%)でした。
この違いは見積書の読み方に影響します。職階別チャージレートが明示されていれば、想定工数と単価の内訳を検証して交渉できますが、そうでない場合は総額での比較になります。相見積りを取るときは、算定方式と前提工数をそろえて依頼することが重要です。
なお、日本公認会計士協会の倫理規則では、正当な根拠に基づかない低廉な報酬見積額の提示は、職業的専門家としての能力および正当な注意の原則の遵守に対する阻害要因が生じるとされています。極端に安い見積りは、監査品質の面でむしろ注意すべきシグナルです。
関連コラム会社法監査の費用相場と決まり方|会計監査人報酬の実務▸
会計監査人の交代で監査報酬はどう動くか
公認会計士・監査審査会は、2024年7月から2025年6月にかけて適時開示された上場国内会社の会計監査人の異動185件(監査法人の合併による異動を除く)について、異動前後の監査報酬を規模の変化に着目して分析しています。結果は次のとおりです。
| 異動先の監査事務所の規模 | 監査報酬の増減傾向 |
|---|---|
| より規模の大きい事務所(8件) | 約7割にあたる6件で増加、約3割にあたる2件で減少 |
| 同規模の事務所(91件) | 約6割にあたる56件で増加、約3割にあたる28件で減少 |
| より規模の小さい事務所(86件) | 約7割にあたる64件で減少、約2割にあたる19件で増加 |
規模の小さい事務所へ移れば報酬が下がる傾向は確かにありますが、絶対ではありません。同レポートは、2025事務年度においては、より規模の小さい監査事務所へ異動した場合であっても監査報酬が増加しているケースが前年度に比べ多く認められ、監査報酬の軽減がより小規模な事務所への異動と必ずしも直結しない状況に変わりつつあるとしています。報酬だけを理由に交代を検討しても、期待した効果が出ないことがある点は押さえておく必要があります。
異動の総数自体も動いています。2026年6月期の異動件数は合計132件で、前年の196件から64件減少しました。内訳では大手監査法人から中小規模監査事務所への異動が27件、大手監査法人から準大手監査法人への異動が18件、中小規模監査事務所間の異動が48件です。大手から準大手・中小規模へという流れは継続しています。
関連コラム会計監査人の変更手続き|交代スケジュールと臨時報告書・引継ぎ▸
採用向けランキングと発注側が見るべき指標の違い
検索上位に並ぶ監査法人ランキングの多くは、年収・働きやすさ・売上高といった就職や転職の判断材料を軸にしています。監査を依頼する企業にとっては、同じ指標でも読み方が変わります。発注側の視点で読み替えると次のとおりです。
| よく使われる指標 | 発注企業にとっての読み方 |
|---|---|
| 法人全体の売上高・人員数 | 自社の監査チームに割ける人員の厚みと、専門家を投入できる余力の目安 |
| 被監査会社数・上場会社数 | 自社と同規模・同業種の監査実績があるかを推し量る手がかり |
| 従業員の年収・満足度 | 離職率を通じた監査チームの継続性、担当者の入替え頻度に影響 |
| 知名度・ブランド | 金融機関や投資家への説明のしやすさ。監査品質そのものの保証ではない |
順位表をそのまま採点表として使うのではなく、自社の監査で何が必要かを先に決めてから指標を当てはめる順序が有効です。
発注する企業側の監査法人選定チェックリスト
複数の監査法人を比較する際に、公的統計と会社法上のルールから導ける確認項目を整理しました。提案依頼や面談の場で、次の順に確認すると判断がぶれにくくなります。
- 上場(または上場準備)であれば、上場会社等監査人名簿に登録されているかを確認する
- 自社と同規模・同業種の被監査会社の実績があるかを確認する
- 監査チームの構成人数と職階、担当パートナーの関与時間を提案書で明示してもらう
- 連結子会社・海外拠点の監査体制(現地事務所との連携方法)を確認する
- 監査報酬の算定方式(タイムチャージ方式か基本報酬+執務報酬方式か)と前提工数を確認する
- 初年度に追加で発生する作業(開始残高の検証、前任監査人からの引継ぎ)の範囲と費用を確認する
- 審査体制・品質管理の責任者の位置づけと、監査上の見解相違が生じた場合の解決手順を確認する
- 繁忙期の決算スケジュールに対して、往査・レビューの日程を確保できるかを確認する
特に見落とされやすいのが6番目です。監査法人を変更した初年度は、期首残高の検証など通常年度にはない手続が加わるため、2年目以降の報酬水準と初年度の報酬水準は分けて見積りを取る必要があります。
関連コラム初年度監査の準備|開始残高の検証と追加で求められる資料一覧▸
規模別の選び方の判断フレーム
統計上の傾向を踏まえると、自社の状況ごとに有力な選択肢は次のように整理できます。あくまで出発点の目安であり、最終判断は個別の提案内容によります。
| 自社の状況 | 出発点として有力な区分 |
|---|---|
| 時価総額が大きく、海外子会社が多い連結グループ | 大手監査法人。国際ネットワークと人員の厚みが必要になる |
| 上場会社だが連結範囲が国内中心で、事業構造が比較的単純 | 準大手監査法人。上場会社監査の実績と機動力の両立が期待できる |
| 新規上場を目指す準備段階の会社 | 中小規模監査事務所を含めて検討。大手・準大手は受嘱を慎重に判断する傾向がある |
| 非上場の大会社で、会社法監査のみが必要 | 中小規模監査事務所を含む幅広い選択肢。事業規模に見合う報酬水準を重視できる |
「令和8年版モニタリングレポート」は、中小監査法人の新規上場関与シェアが増加した背景として、大手監査法人や準大手監査法人におけるリソース不足の問題や、IPO監査のリスクを考慮した監査工数に見合う監査報酬水準を高く求めていることがあり、中小監査法人の監査報酬のほうが自社の事業規模に見合っていると被監査会社に評価されていることなどを挙げています。上場準備会社が大手を前提に動くと、受嘱先が決まらないまま時間を失うおそれがあります。
会計監査人の選任・報酬決定に関する会社法のルール
監査法人の選定は、会社法上は「会計監査人の選任」という機関設計上の手続です。比較検討と並行して、次のルールを押さえておく必要があります。
まず、大会社(公開会社でないもの、監査等委員会設置会社および指名委員会等設置会社を除く)は監査役会および会計監査人を置かなければならず、公開会社でない大会社も会計監査人を置かなければなりません(会社法 第328条第1項、第2項)。ここでいう大会社とは、最終事業年度に係る貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上であるか、負債の部に計上した額の合計額が200億円以上である株式会社をいいます(会社法 第2条第6号)。
会計監査人になれるのは公認会計士または監査法人に限られます(会社法 第337条第1項)。会計監査人に選任された監査法人は、その社員の中から会計監査人の職務を行うべき者を選定し、株式会社に通知しなければなりません(会社法 第337条第2項)。会社の子会社などから監査法人の業務以外の業務により継続的な報酬を受けている者は、会計監査人となることができません(会社法 第337条第3項)。コンサルティング業務を並行して依頼している事務所を候補にする場合は、この独立性の要件に抵触しないかを事前に確認する必要があります。
会計監査人の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされ、その定時株主総会において別段の決議がされなかったときは再任されたものとみなされます(会社法 第338条第1項、第2項)。実務上は毎年自動的に継続するため、交代を検討する場合は株主総会のスケジュールから逆算した準備が必要です。
選任議案の内容を決めるのは取締役会ではなく監査役です。監査役設置会社では、株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容は監査役が決定し、監査役会設置会社では監査役会が決定します(会社法 第344条第1項、第3項)。また、取締役が会計監査人の報酬等を定める場合には、監査役(監査役が2人以上ある場合はその過半数)の同意を得なければならず、監査役会設置会社では監査役会の同意が必要です(会社法 第399条第1項、第2項)。監査法人の選定プロセスは、経理部門だけで進めず監査役等を早期に巻き込むことが前提になります。
選任された会計監査人は、株式会社の計算書類およびその附属明細書、臨時計算書類ならびに連結計算書類を監査し、法務省令で定めるところにより会計監査報告を作成します(会社法 第396条第1項)。職務を行うため必要があるときは、子会社に対して会計に関する報告を求め、または業務および財産の状況を調査することができます(会社法 第396条第3項)。子会社を多く抱えるグループでは、この調査に対応できる体制を子会社側にも整えておく必要があります。
関連コラム会計監査人の設置義務|大会社・委員会型の判定基準を一覧で解説▸
まとめ
企業向けの監査法人ランキングは、順位表よりも規模区分の構造で捉えるのが実務的です。2026年3月末時点で上場国内会社3,843社のうち大手監査法人が2,177社、準大手監査法人が610社、中小規模監査事務所が1,056社を監査しており、会社数ベースでの大手のシェアは低下傾向にあります。時価総額ベースでは大手が約9割を占めるという構造も、自社の位置づけを測る材料になります。
監査報酬は算定方式の違いが見積りの比較可能性を左右します。大手監査法人は全法人がタイムチャージ方式、中小規模監査事務所では職階ごとのチャージレートを設定していない事務所が77%を占めるため、相見積りでは前提条件をそろえた依頼が欠かせません。規模の小さい事務所へ移れば必ず報酬が下がるわけではないことも、公的な分析結果から確認できます。
そのうえで、上場会社等監査人名簿への登録、同規模・同業種の実績、監査チームの構成、初年度の追加作業の範囲という4点を提案段階で確認すれば、比較の軸はぶれません。監査法人選び・監査費用の個別のご相談は、自社の決算体制と法定監査の要否を踏まえた検討が必要になりますので、公認会計士へのご相談をおすすめします。公認会計士事務所プライムパートナーズでも、会社法監査を含む監査業務のご相談を承っています。
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よくある質問
監査法人ランキングの1位はどこですか。
公的機関が監査法人の順位を公表しているわけではありません。金融庁 公認会計士・監査審査会は、大手監査法人・準大手監査法人・中小規模監査事務所という規模区分を用いており、大手監査法人として有限責任あずさ監査法人、有限責任監査法人トーマツ、EY新日本有限責任監査法人、PwC Japan有限責任監査法人の4法人を挙げています。この4法人の間に公式な順位付けはありません。
大手監査法人と中小規模監査事務所では監査の質に差がありますか。
規模がそのまま品質を示すわけではありませんが、公認会計士・監査審査会は、中小規模監査事務所に対する近時の検査で監査業務を適切に実施する態勢が十分でないものも見受けられており、中小規模監査事務所における監査品質の維持・向上が喫緊の課題であるとしています。同審査会は中小規模監査事務所に対する検査をより重視した運用を行う方針を示しています。選定にあたっては、品質管理体制と審査プロセスを個別に確認することが重要です。
監査法人が見つからないときはどうすればよいですか。
まず検討対象を大手監査法人に限定せず、準大手監査法人や上場会社等監査人名簿に登録された中小規模監査事務所まで広げることが現実的です。公認会計士・監査審査会は、大手監査法人や準大手監査法人が、中小規模監査事務所の被監査会社であった上場国内会社に対し、監査報酬等の観点から監査契約の新規締結に慎重な姿勢を継続していると指摘しています。あわせて、自社側の決算体制や内部管理体制を整え、監査工数を見積もりやすい状態にしておくことが受嘱の可能性を高めます。
監査法人を変更すると監査報酬は下がりますか。
必ず下がるとは限りません。公認会計士・監査審査会が2024年7月から2025年6月の異動185件を分析したところ、より規模の小さい監査事務所へ異動した86件のうち約7割にあたる64件で監査報酬が減少した一方、約2割にあたる19件では増加していました。同審査会は、監査報酬の軽減がより小規模な監査事務所への異動と必ずしも直結しない状況に変わりつつあるとしています。
会計監査人を選ぶのは取締役会ですか。
株主総会に提出する会計監査人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容は、監査役設置会社では監査役が、監査役会設置会社では監査役会が決定します(会社法 第344条第1項、第3項)。また、取締役が会計監査人の報酬等を定める場合には監査役の同意が必要です(会社法 第399条第1項)。監査法人の比較検討は、監査役等と連携して進める必要があります。
非上場会社でも監査法人に依頼する必要がありますか。
資本金5億円以上または負債200億円以上の大会社に該当する場合は、公開会社でなくても会計監査人を置かなければなりません(会社法 第2条第6号、第328条第2項)。金融商品取引法または会社法に基づく被監査会社等数は2024年度で10,028社に上っており、上場していない会社も相当数が法定監査の対象になっています。
本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。



