労働組合の減価償却【仕訳例】組合会館・備品の計上と資産台帳
目次
- 労働組合の減価償却に関する法令上の位置づけ
- 収支計算書と貸借対照表での見え方
- 組合会館・備品を取得したときの仕訳例
- モデルケースの前提
- 取得時の仕訳(一般会計)
- 期末の減価償却の仕訳例と計算
- 期末の仕訳(一般会計・間接控除)
- 償却しても建替え資金は貯まらない
- 耐用年数と償却方法の決め方
- 固定資産台帳(備品台帳)の記載項目
- 収益事業がある場合の税務上の減価償却
- 法人税がかかるのは収益事業の所得だけ
- 資産の区分経理と共用資産の扱い
- 損金経理と償却方法の選定
- 収益事業会計の仕訳例(会館の一部の賃貸)
- 少額の減価償却資産の扱い
- 会計監査で確認される主なポイント
- まとめ
- 参考文献
- よくある質問
- 労働組合は減価償却をしなければなりませんか。
- 減価償却をすると収支計算書の支出は増えますか。
- 会館を外部に貸している場合、減価償却はどう分けますか。
- 耐用年数は何年を使えばよいですか。
労働組合の減価償却は、労働組合法に実施を義務付ける規定がなく、組合ごとに会計規程で方針を決める論点です。資金の出入りを示す収支計算書を採る組合では、償却しても収支計算書の支出は増えず、貸借対照表の建物・備品と固定資産等見返正味財産が同じ額だけ減るだけです。一方、会館の一部を貸し付けるなど収益事業を行う場合は、法人税の計算上、償却費を損金経理しなければ損金になりません。
この記事では、組合会館と会議室の備品を取得したモデルケースを使い、取得時・期末・収益事業区分の3つの仕訳と、固定資産台帳に残すべき項目を整理します。
労働組合の減価償却に関する法令上の位置づけ
労働組合法は、規約に「すべての財源及び使途、主要な寄附者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告」を、職業的に資格がある会計監査人の証明書を添えて、毎年1回以上組合員へ公表すると定めるよう求めています(労働組合法 第5条第2項第7号)。ただし、会計報告の様式や、固定資産の評価・減価償却の方法までは定めていません。
そのため実務では、民間で作成された労働組合会計基準の体系(収支計算書・貸借対照表など)に沿って決算書を作る組合が多く、減価償却を行うか、どの方法・耐用年数を使うかは会計規程で定めて毎期同じ方法を続けるのが一般的です。会計監査人の監査では、規程どおりに継続して処理されているかが確認の出発点になります。
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収支計算書と貸借対照表での見え方
企業会計では、建物を買うと資産に計上し、毎期の減価償却費を費用として損益計算書に載せます。これに対し、資金収支を計算する収支計算書を採る組合(労働組合会計基準の体系に沿って決算書を作る組合)では、購入代金を支払った年度に固定資産取得支出として収支計算書の支出に計上し、同時に貸借対照表へ資産を載せる処理をとります。資金の範囲に入らない資産を貸借対照表に載せるため、相手科目として正味財産の部の固定資産等見返正味財産を使います。
この仕組みのもとでは、2つの書類で減価償却の見え方がはっきり分かれます。
| 取得年度の 収支計算書 |
購入代金の全額が固定資産取得支出として支出の部に載ります。予算との対比もこの金額で行います。 |
|---|---|
| 取得年度の 貸借対照表 |
建物・什器備品などが取得価額で資産に載り、同額の固定資産等見返正味財産が正味財産の部に載ります。 |
| 減価償却した 年度の収支計算書 |
資金が動かないため、減価償却費は支出に載りません。次年度繰越金にも影響しません。 |
| 減価償却した 年度の貸借対照表 |
建物・備品の帳簿価額と、固定資産等見返正味財産が同じ額だけ減ります。 |
| 収益事業の 損益計算書 |
収益事業に属する資産の償却費は、減価償却費として費用に計上します。法人税の所得計算の前提になります。 |
「減価償却をすると組合費の使い道が減って見えるのでは」という質問を役員の方から受けることがありますが、収支計算書の支出は増えません。減るのは貸借対照表に残る資産の額と、それに見合う見返正味財産だけです。
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組合会館・備品を取得したときの仕訳例
モデルケースの前提
以下は当事務所が組み立てた作例です。会計年度は4月1日から翌年3月31日まで、組合は期首の4月1日に組合会館(鉄筋コンクリート造の事務所用建物)を土地付きで取得し、同日から使い始めたとします。あわせて会議室用の机・いす一式(主として金属製以外のもの)を購入しました。
| 土地 | 20,000,000円(減価償却しない) |
|---|---|
| 建物 | 60,000,000円(耐用年数50年・定額法) |
| 会議室の机・いす一式 | 480,000円(耐用年数8年・定額法) |
| 支払方法 | 全額を普通預金から支払い |
土地は時の経過で価値が減る資産ではなく、法人税法上の減価償却資産にも含まれていません(法人税法施行令 第13条)。会館を土地付きで買ったときは、売買契約書や固定資産税の評価額などを手がかりに、土地と建物の金額を分けて台帳に記録しておくことが出発点です。
取得時の仕訳(一般会計)
取得時は、支出の計上と資産の計上を2段で行います(単位:円)。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 固定資産取得支出 | 80,480,000 | 現金預金 | 80,480,000 |
| 土地 | 20,000,000 | 固定資産等見返正味財産 | 80,480,000 |
| 建物 | 60,000,000 | ||
| 什器備品 | 480,000 |
1行目が収支計算書の支出、2行目以降が貸借対照表への資産計上です。2行目以降を忘れると、80,480,000円を支払ったのに貸借対照表に会館が載らない決算書になります。監査でよく見つかる誤りの一つです。
期末の減価償却の仕訳例と計算
期末には、会計規程で定めた方法で1年分の償却額を計算します。この章では会館を組合だけで使う(収益事業がない)場合を前提に、建物・備品とも定額法を採るとします。耐用年数は法人税法上の耐用年数を準用し、定額法の償却率は耐用年数50年で0.020、8年で0.125です(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一、別表第八)。
期末の仕訳(一般会計・間接控除)
減価償却費という費用科目は使わず、見返正味財産を減らし、減価償却累計額を積み上げます(単位:円)。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 固定資産等見返正味財産 | 1,260,000 | 建物減価償却累計額 | 1,200,000 |
| 什器備品減価償却累計額 | 60,000 |
取得価額から減価償却累計額を差し引く形で表示する方法(間接控除)のほか、建物・什器備品の勘定を直接減らす方法もあります。どちらでも見返正味財産が減る点は同じですが、間接控除にしておくと取得価額が貸借対照表と台帳の両方に残り、建替えや買替えの予算を考える材料にしやすくなります。採用した方法は計算書類の注記や会計規程に書いておくと、役員交代後も処理がぶれません。
償却しても建替え資金は貯まらない
企業では、減価償却費が売上から回収されることで資金が手元に残る効果がありますが、組合会計の減価償却は資金を動かさない振替にすぎません。会館の修繕や備品の買替えに備えるには、別途、固定資産購入積立金のような積立金を予算で繰り入れ、資金を確保しておく必要があります。償却累計額の大きさは、積立てが足りているかを見る目安として使えます。
耐用年数と償却方法の決め方
収益事業を行わない組合は、法人税法の耐用年数に縛られるわけではありません。ただ、根拠を説明しやすく、後に収益事業を始めたときにも切り替えやすいため、法人税法上の耐用年数を会計規程で準用する方法があります。組合会館や事務所で出てきやすい資産の耐用年数は次のとおりです(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一)。
| 鉄筋コンクリート造の 事務所用建物 |
50年 |
|---|---|
| 金属造(骨格材の肉厚4mm超) の事務所用建物 |
38年 |
| 事務机・いす・キャビネット (主として金属製) |
15年 |
| 事務机・いす・キャビネット (その他のもの) |
8年 |
| パソコン (サーバー用を除く) |
4年 |
| 複写機 | 5年 |
建物の耐用年数は用途で変わります。たとえば鉄筋コンクリート造でも、貸席用の建物は事務所用とは別の区分です。会館の使い方が事務所中心か、ホールの貸出し中心かで区分が変わり得るため、取得時に用途を確認して台帳に残しておきます。
組合会計で定額法を選ぶと、毎期の償却額が一定になり、予算や積立計画と照らし合わせやすくなります。収益事業に属する資産の税務上の扱いは次の章で触れます。
固定資産台帳(備品台帳)の記載項目
減価償却をする・しないにかかわらず、会館や備品は台帳で現物と金額を管理します。台帳が整っていないと、決算書の資産額を裏付ける資料がなく、会計監査人の監査で残高を確かめられません。当事務所が監査の場面で確認する項目を、台帳の列の作例として示します。
| 資産番号・品名 | 現物に貼るラベルと一致させる番号と名称 |
|---|---|
| 所在場所・管理部署 | 本部事務所、会議室、支部事務所など |
| 取得年月日・ 使用開始日 |
償却の起算日になるため両方を残す |
| 取得価額 | 購入代価に付随費用を含めた金額。土地付き建物は土地と建物を分ける |
| 耐用年数・償却方法 | 会計規程で準用している耐用年数と方法 |
| 当期償却額・ 減価償却累計額 |
期末の仕訳と一致させる |
| 期末帳簿価額 | 貸借対照表と有形固定資産の明細表に一致させる |
| 収益事業の区分 | 専用部分の有無と、共用資産の使用割合 |
| 除却・売却の記録 | 廃棄日、売却額、承認した機関 |
どの金額以上を台帳に載せるかは、会計規程に計上基準として定めておきます。少額の備品まで載せると管理が回らず、逆に持ち出しやすいパソコンなどは金額が小さくても台帳で追うべき場合があります。基準を決めたら、毎期同じ基準を使うことが大切です。
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収益事業がある場合の税務上の減価償却
法人税がかかるのは収益事業の所得だけ
法人である労働組合は法人税法上の公益法人等に当たり(法人税法 第2条第6号、別表第二)、法人でない労働組合も代表者の定めがあれば人格のない社団等として法人とみなされます(法人税法 第2条第8号、第3条)。いずれも法人税の納税義務は収益事業を行う場合などに限られます(法人税法 第4条第1項)。組合会館の一部を外部へ貸し付ける不動産貸付業や、集会場の席貸業は、収益事業の種類に挙げられています(法人税法施行令 第5条第1項第5号、第14号)。なお、不特定または多数の者の娯楽・遊興・慰安のための席貸業を除き、組合の主たる目的の業務に関連して組合員などの利用に供する席貸しで、利用の対価が実費の範囲を超えないものは、収益事業から除かれます(法人税法施行令 第5条第1項第14号ロ(4))。組合員向けの施設でも、空き時間に外部の人へ有料で貸し出す部分はこの除外に当たらない点に注意が必要です。
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資産の区分経理と共用資産の扱い
収益事業を行う組合は、収益事業とそれ以外の事業の経理を区分しなければなりません(法人税法施行令 第6条)。この区分は収益・費用だけでなく、資産・負債にも及びます(法人税基本通達 15-2-1)。会館の階や部屋のように専用部分がはっきりしていれば、その部分を収益事業に属する資産として区分します。
一方、会議室を組合活動と外部への貸出しの両方に使う場合のように、資産が共用されていて専用部分を切り分けられないときは、資産そのものは区分せず、償却費などのうち収益事業に係る部分だけを収益事業の費用として経理します(法人税基本通達 15-2-1(注))。共通する費用は、資産の使用割合など費用の性質に合う合理的な基準で、継続的に配賦します(法人税基本通達 15-2-5)。
それまで組合活動に使っていた固定資産を収益事業に回すときは、その時点の帳簿価額で区分経理します。事前に評価換えをして帳簿価額を増やしても、その増額はなかったものとされます(法人税基本通達 15-2-2)。組合会計で独自の耐用年数や方法を使っていた資産は、ここで引き継ぐ帳簿価額が税務上の出発点になるため、台帳の正確さがそのまま税額に響きます。
損金経理と償却方法の選定
減価償却費が損金になるのは、償却費として損金経理をした金額のうち、選定した償却方法で計算した償却限度額までです(法人税法 第31条第1項)。資金収支だけの収支計算書には減価償却費が出てこないため、収益事業については損益計算書を作り、そこで減価償却費を費用として計上しておく必要があります。償却費を損金経理した事業年度には、償却限度額などの明細書を確定申告書に添付します(法人税法施行令 第63条)。
償却方法は資産の区分ごとに選定し、新たに収益事業を開始した組合は、開始日を含む事業年度の確定申告書の期限までに届け出ます(法人税法施行令 第51条第1項、第2項第2号)。2007年4月1日以後に取得した建物は定額法に限られ、2016年4月1日以後に取得した建物附属設備・構築物も定額法です(法人税法施行令 第48条の2第1項第1号)。器具備品などは定額法と定率法から選べますが、届け出なければ定率法になります(法人税法施行令 第53条第2号)。組合会計で定額法を使っている備品を収益事業に使うときは、届出を忘れると税務上の方法とずれる点に注意が必要です。
収益事業会計の仕訳例(会館の一部の賃貸)
モデルケースの組合が、取得と同時に会館の3階(延べ床面積の25%)を関連団体の事務所として月額150,000円で貸し付けたとします。3階は専用部分が明らかなので、建物取得価額のうち15,000,000円(60,000,000円×25%)を収益事業に属する資産として区分し、税務上も定額法・耐用年数50年で償却します。
期末の収益事業会計の仕訳は次のとおりです(単位:円)。償却費を損金経理するため、減価償却費という費用科目を使います(法人税法 第31条第1項)。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | 1,800,000 | 受取家賃 | 1,800,000 |
| 減価償却費 | 300,000 | 建物減価償却累計額 | 300,000 |
区分経理にあたっては、一般会計で建物15,000,000円とそれに見合う固定資産等見返正味財産を減らし、収益事業会計に同額の建物を受け入れます。受け入れた額を収益事業会計で元入金として経理しても、その金額は法人税法上の資本金等の額にも利益積立金額にも当たりません(法人税基本通達 15-2-3)。
この場合、一般会計側で償却する建物は残りの45,000,000円分となり、前の章の期末仕訳は、建物900,000円と机・いす60,000円の合計960,000円に置き換わります。会館全体で1,200,000円を償却している点は変わりませんが、一般会計と収益事業会計で同じ部分を二重に償却しないよう、台帳の「収益事業の区分」欄で切り分けておきます。
少額の減価償却資産の扱い
収益事業で使う資産のうち、取得価額が10万円未満のもの(主要な事業として行う貸付け以外の貸付けに使うものを除く)は、事業に使った年度に損金経理すれば全額を損金にできます(法人税法施行令 第133条)。20万円未満のもの(同じく、主要な事業として行う貸付け以外の貸付けに使うものを除く)は、3年で均等に損金に算入する一括償却資産の扱いを選べます(法人税法施行令 第133条の2)。青色申告書を提出する中小企業者等には、2029年3月31日までに取得などして事業に使った少額の資産を一定の限度内で損金算入できる特例(2026年4月1日以後の取得分は取得価額40万円未満)もありますが、対象となる法人の要件が細かいため、適用できるかは個別に確認します。
会計監査で確認される主なポイント
- 収支計算書の固定資産取得支出の額と、貸借対照表の資産増加・見返正味財産増加の額が一致しているか
- 期末の償却額が会計規程の方法・耐用年数どおりに計算され、毎期継続しているか
- 固定資産台帳の期末帳簿価額が、貸借対照表と有形固定資産の明細表に一致しているか
- 廃棄・売却した資産が台帳と貸借対照表から除かれているか(除却時は帳簿価額と見返正味財産をあわせて減らす)
- 収益事業がある場合、収益事業に属する資産の区分と償却費の配賦が継続的な基準で行われ、損益計算書に減価償却費が計上されているか
固定資産の処理は年に数回しか発生しないため、担当役員の交代で手順が途切れやすい分野です。会計規程・台帳・決算書の3点をそろえておくと、監査対応も組合員への説明もスムーズになります。会館の取得や収益事業の開始など、個別のケースでの判断は公認会計士へのご相談をおすすめします。
まとめ
- 労働組合法は会計報告と会計監査人の証明を求めていますが、減価償却の実施や方法は定めていないため、会計規程で方針を決めて継続適用します。
- 組合会計の減価償却は収支計算書の支出を増やさず、貸借対照表の資産と固定資産等見返正味財産を同額ずつ減らす振替です。
- 取得時は「固定資産取得支出」と「資産/見返正味財産」の2段の仕訳を切り、台帳に土地と建物を分けて記録します。
- 収益事業がある場合は資産・負債も区分経理し、収益事業に属する資産の償却費は損益計算書で損金経理します。償却方法の届出期限にも注意が必要です。
参考文献
- e-Gov法令検索 労働組合法
- e-Gov法令検索 法人税法
- e-Gov法令検索 法人税法施行令
- e-Gov法令検索 減価償却資産の耐用年数等に関する省令
- 国税庁 法人税基本通達 第15章第2節 収益事業に係る所得の計算等
- 国税庁 No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例
よくある質問
労働組合は減価償却をしなければなりませんか。
労働組合法には減価償却を義務付ける規定はありません。同法が求めているのは、規約に定める会計報告と会計監査人の証明書の公表です(労働組合法 第5条第2項第7号)。実施するかどうかと方法は会計規程で定め、毎期継続して適用します。ただし収益事業に属する資産は、法人税の計算上、償却費を損金経理しなければ損金になりません(法人税法 第31条第1項)。
減価償却をすると収支計算書の支出は増えますか。
増えません。資金収支を示す収支計算書では、購入した年度に固定資産取得支出として計上済みで、期末の減価償却は資金が動かない振替です。変わるのは貸借対照表の資産の帳簿価額と固定資産等見返正味財産だけです。
会館を外部に貸している場合、減価償却はどう分けますか。
専用部分が明らかなら、その部分を収益事業に属する資産として区分し、収益事業会計で償却します(法人税法施行令 第6条、法人税基本通達 15-2-1)。共用していて切り分けられないときは、資産は区分せず、償却費のうち使用割合などの合理的な基準で計算した収益事業分を費用として経理します(法人税基本通達 15-2-1(注)、15-2-5)。
耐用年数は何年を使えばよいですか。
収益事業に属する資産は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の耐用年数を使います。たとえば鉄筋コンクリート造の事務所用建物は50年、主として金属製以外の事務机・いすは8年です(減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一)。収益事業を行わない組合も、説明のしやすさから同じ耐用年数を会計規程で準用する方法があります。
本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。



