報告セグメントの決定【計算例】量的基準10%テストと75%テスト
目次
- 報告セグメントの決定とは
- 出発点は事業セグメントの識別
- 決定手順の5ステップ
- 集約基準は量的基準より前に適用する
- 集約できる要件(第11項)
- 量的基準を満たさないセグメントの結合(第13項)
- 判定の前提(自社作例)
- 量的基準10%テスト【計算例】
- 売上高基準
- 利益又は損失基準
- 資産基準
- 判定結果
- 75%テスト(第14項)
- 「その他」の区分と判定の継続性
- IPO準備・有報作成初年度のチェックリスト
- まとめ
- 参考文献
- よくある質問
- 量的基準の3つはすべて満たす必要がありますか。
- 赤字の事業セグメントはどう判定しますか。
- 集約基準と第13項の結合はどこが違いますか。
- 前年度は報告セグメントだった事業が10%を下回ったら外してよいですか。
有価証券報告書のセグメント情報を初めて作るとき、最初に詰まるのが「社内で管理している事業のうち、どれを報告セグメントとして表に載せるのか」という線引きです。結論から言うと、報告セグメントは、識別した事業セグメント又は集約した事業セグメントの中から、量的基準に従って決定します(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第10項)。量的基準は売上高・利益又は損失・資産の3つで、いずれか1つでも10%以上なら報告セグメントになります(同 第12項)。
そのうえで、報告セグメントの外部顧客への売上高の合計が損益計算書の売上高の75%以上になるまで、事業セグメントを追加します(同 第14項)。この記事では、6つの事業を持つ会社の自社作例の数値を使って、集約基準の当てはめから10%テスト、75%テスト、「その他」の区分までを通しで計算します。注記の様式や差異調整表の書き方ではなく、どの事業を報告セグメントにするかという判定そのものに絞って整理します。
報告セグメントの決定とは
報告セグメントとは、セグメント情報として区分して開示すべきセグメントのことをいいます。企業は、事業セグメントの要件に基づいて識別された事業セグメント、又は集約基準に基づいて集約された事業セグメントの中から、量的基準に従って報告セグメントを決定しなければなりません(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第10項)。つまり、社内の管理単位がそのまま注記の欄になるわけではなく、識別・集約・量的判定という3段階を経て決まります。
この基準は2010年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から適用されています(同 第35項)。2008年の公表後、2009年に企業結合に関する会計基準の負ののれんの見直しを踏まえた改正、2010年に企業会計基準第24号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」を踏まえた改正が行われており、2010年改正が最新の改正です(同 第44-2項、第44-3項、第39-2項)。適用指針の適用時期も会計基準と同様です(セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針 第19項)。
出発点は事業セグメントの識別
事業セグメントとは、次の要件のすべてに該当する企業の構成単位をいいます(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第6項)。新たに立ち上げた事業のように、現時点では収益を稼得していない事業活動を事業セグメントとして識別する場合もあります(同 第6項)。
- 収益を稼得し、費用が発生する事業活動に関わるもの(同一企業内の他の構成単位との取引に関連する収益及び費用を含む)
- 企業の最高経営意思決定機関が、配分すべき資源に関する意思決定を行い、その業績を評価するために経営成績を定期的に検討するもの
- 分離された財務情報を入手できるもの
ここでいう最高経営意思決定機関とは、企業の事業セグメントに資源を配分し、その業績を評価する機能を有する主体をいい、取締役会や経営会議、最高経営責任者などが該当します(同 第8項)。本社や特定の部門のように、収益を稼得していない、又は付随的な収益を稼得するに過ぎない構成単位は、事業セグメントにはなりません(同 第7項)。事業セグメントの要件を満たす区分方法が複数ある場合は、各構成単位の事業活動の特徴、責任を有する管理者の存在、取締役会等に提出される情報などの要素に基づいて区分方法を決定します(同 第9項)。
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決定手順の5ステップ
判定作業は、次の順序で進めると漏れが出にくくなります。とくに、集約基準の検討は量的基準の前に位置づけられている点が重要です(同 第10項)。
| ステップ1 | 事業セグメントを識別する(第6項から第9項) |
|---|---|
| ステップ2 | 集約基準の要件を満たす事業セグメントを集約する(第11項) |
| ステップ3 | 売上高・利益又は損失・資産の量的基準で10%テストを行う(第12項) |
| ステップ4 | 外部顧客への売上高で75%テストを行い、不足すれば追加する(第14項) |
| ステップ5 | 報告セグメントに含まれない事業を「その他」に一括する(第15項) |
集約基準は量的基準より前に適用する
複数の事業セグメントを1つに集約できるかどうかは、量的基準を当てはめる前に検討します。集約してから10%テストを行うため、集約の要否は判定結果そのものを左右します。細分化され過ぎたセグメント情報は財務諸表利用者にとって必ずしも有用ではないという考え方から、国際的な会計基準を参考に集約基準が定められました(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第70項、第71項)。
集約できる要件(第11項)
複数の事業セグメントは、次の要件のすべてを満たす場合に、1つの事業セグメントに集約することができます(同 第11項)。
- 当該事業セグメントを集約することが、セグメント情報を開示する基本原則(同 第4項)と整合していること
- 当該事業セグメントの経済的特徴が概ね類似していること
- 次の5つの要素のすべてが概ね類似していること
| 要素1 | 製品及びサービスの内容 |
|---|---|
| 要素2 | 製品の製造方法又は製造過程、サービスの提供方法 |
| 要素3 | 製品及びサービスを販売する市場又は顧客の種類 |
| 要素4 | 製品及びサービスの販売方法 |
| 要素5 | 銀行、保険、公益事業等のような業種に特有の規制環境 |
「経済的特徴が概ね類似している」と判断するためには、それらの事業セグメントが長期的に近似した業績の動向を示すことが見込まれている必要があります。例えば、長期的な売上総利益率(平均値)が近似することが見込まれる場合がこれに該当します(セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針 第8項)。単年度の利益率がたまたま近いというだけでは足りない点に注意が必要です。
量的基準を満たさないセグメントの結合(第13項)
第11項の集約基準とは別に、量的基準を満たさない複数の事業セグメントを結合して報告セグメントとする取扱いもあります。量的基準を満たしていない複数の事業セグメントの経済的特徴が概ね類似し、かつ第11項(3)の5要素の過半数について概ね類似している場合には、これらを結合して報告セグメントとすることができます(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第13項)。
5要素の全部ではなく過半数でよい点が、第11項の集約基準との違いです。第11項による集約又は第13項による結合を行った場合には、同一の報告セグメント内の事業セグメント間の取引及び債権債務の相殺消去や未実現利益の消去等を反映した金額で各項目を開示することができます(セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針 第14項)。
判定の前提(自社作例)
ここからは、当事務所で作成した作例の数値で判定を追います。3月決算の連結会社が、最高経営意思決定機関である取締役会に対して、7つの事業単位の売上高・利益・資産を毎月報告しているものとします(単位:百万円)。
このうち「産業機械(国内)」と「産業機械(海外)」は、製品の内容・製造過程・顧客の種類・販売方法・規制環境がいずれも概ね類似し、長期的な売上総利益率も近似する見込みであるため、集約基準の要件を満たすものとします(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第11項、同適用指針 第8項)。
| 産業機械(国内) | 売上高2,600、利益190、資産2,500 |
|---|---|
| 産業機械(海外) | 売上高1,600、利益110、資産1,500 |
| 集約後の 「産業機械」 |
売上高4,200、利益300、資産4,000 |
集約後の6つの事業セグメントの数値は次のとおりです。売上高には事業セグメント間の内部売上高又は振替高を含みます(同 第12項(1))。外部顧客への売上高の合計10,000は、連結損益計算書の売上高と一致します。
| 事業セグメント | 売上高/利益又は損失/資産 |
|---|---|
| 産業機械 | 売上高4,200(うち外部4,000)、利益300、資産4,000 |
| 電子部品 | 売上高2,300(うち外部2,200)、利益180、資産2,200 |
| 住宅設備 | 売上高1,500(うち外部1,500)、利益120、資産1,400 |
| ソフトウェア | 売上高1,000(うち外部900)、損失△90、資産900 |
| 保守サービス | 売上高800(うち外部800)、利益60、資産700 |
| 技術サポート | 売上高600(うち外部600)、利益40、資産800 |
| 合計 | 売上高10,400(うち外部10,000)、利益合計700・損失合計△90、資産10,000 |
量的基準10%テスト【計算例】
企業は、次の量的基準のいずれかを満たす事業セグメントを報告セグメントとして開示しなければなりません(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第12項)。3つすべてを満たす必要はなく、1つでも該当すれば報告セグメントになります。なお、量的基準のいずれにも満たない事業セグメントを、企業の判断で報告セグメントとして開示することは妨げられません(同 第12項)。
売上高基準
売上高(事業セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)が、すべての事業セグメントの売上高の合計額の10%以上であることが要件です。売上高には役務収益を含みます(同 第12項(1))。分母は連結損益計算書の売上高ではなく、内部売上高を含んだ事業セグメントの売上高の合計額である点に注意が必要です。
しきい値1,040を超えるのは産業機械4,200、電子部品2,300、住宅設備1,500の3つです。ソフトウェアは1,000で、わずかに届きません。
利益又は損失基準
利益又は損失の絶対値が、①利益の生じているすべての事業セグメントの利益の合計額、又は②損失の生じているすべての事業セグメントの損失の合計額の絶対値のいずれか大きい額の10%以上であることが要件です(同 第12項(2))。判定は絶対値で行うため、損失を計上しているセグメントもこの基準で拾われます。
大きい額は利益合計の700なので、しきい値は70です。ソフトウェアは損失△90で、絶対値90が70以上となるため、この基準で報告セグメントに該当します。一方、保守サービスの利益60と技術サポートの利益40は、いずれもしきい値に届きません。
資産基準
資産が、すべての事業セグメントの資産の合計額の10%以上であることが要件です(同 第12項(3))。報告セグメントの資産の額は、報告セグメントごとに開示が求められる項目です(同 第19項)。
しきい値1,000を超えるのは産業機械4,000、電子部品2,200、住宅設備1,400の3つです。技術サポートは資産800で、売上高・利益のいずれの基準も満たさないため該当しません。
判定結果
3つの基準を当てはめた結果は次のとおりです。いずれか1つでも該当すれば報告セグメントになります。
| 事業セグメント | 該当した量的基準と判定 |
|---|---|
| 産業機械 | 売上高・利益・資産のすべてに該当 → 報告セグメント |
| 電子部品 | 売上高・利益・資産のすべてに該当 → 報告セグメント |
| 住宅設備 | 売上高・利益・資産のすべてに該当 → 報告セグメント |
| ソフトウェア | 利益又は損失基準のみ該当(絶対値90 ≧ 70) → 報告セグメント |
| 保守サービス | 3基準ともに未達 → 報告セグメントに該当しない |
| 技術サポート | 3基準ともに未達 → 報告セグメントに該当しない |
この作例で実務上いちばん見落とされやすいのが、ソフトウェアのような赤字事業です。売上高も資産も10%に届いていないため売上規模だけで判断すると落としてしまいますが、損失の絶対値が利益合計の10%以上であるため報告セグメントになります。赤字事業は利益又は損失基準で拾われやすいと覚えておくと安全です。
なお、量的基準を満たさなかった保守サービスと技術サポートは、経済的特徴が概ね類似し、5要素の過半数が概ね類似していれば、結合して1つの報告セグメントとすることができます(同 第13項)。その場合の売上高は800と600を合わせた1,400になります。
75%テスト(第14項)
量的基準の判定が終わったら、報告セグメントが企業全体のどの程度をカバーしているかを確認します。報告セグメントの外部顧客への売上高の合計額が損益計算書の売上高の75%未満である場合には、損益計算書の売上高の75%以上が報告セグメントに含まれるまで、報告セグメントとする事業セグメントを追加して識別しなければなりません(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第14項)。
ここでの分子は外部顧客への売上高であり、内部売上高を含む量的基準の売上高とは範囲が異なります。分母は連結損益計算書又は個別損益計算書の売上高です。
86.0%となり75%以上を満たすため、事業セグメントの追加は不要です。仮に、住宅設備とソフトウェアが量的基準に該当せず、報告セグメントが産業機械と電子部品の2つだけだった場合は、外部売上高の合計が6,200で62.0%となり75%を下回ります。この場合は、次に規模の大きい住宅設備を追加して7,700とし、77.0%まで引き上げることになります。
75%という水準は、従来の実務を踏まえて50%とすべきという意見もあったなかで、区分されるセグメント数が不十分という指摘を受け、国際的な会計基準と同様の基準値として定められたものです(同 第74項)。また、報告セグメントの数の上限は定められていませんが、数が10を超える場合には、その区分方法が財務諸表利用者に適切な情報を提供するものかを慎重に判断する必要があると考えられています(同 第75項)。
「その他」の区分と判定の継続性
報告セグメントに含まれない事業セグメント及びその他の収益を稼得する事業活動に関する情報は、差異調整の中で他の調整項目とは区分して、「その他」の区分に一括して開示しなければなりません。このとき、「その他」に含まれる主要な事業の名称等をあわせて開示します(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第15項)。上記の作例で保守サービスと技術サポートを結合しない場合は、この2事業が「その他」に入り、事業の名称が注記されます。
もう一つ実務で重要なのが、判定の継続性です。量的基準を適用して報告セグメントを決定するにあたっては、相当期間にわたりその継続性が維持されるよう配慮するものとされています。前年度に報告セグメントとされた事業セグメントが当年度に量的基準を下回っても、引き続き重要であると判断される場合には、区分して継続的に開示します(セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針 第9項)。重要性の判断にあたっては、区分して開示しないことが、財務諸表利用者が企業の過去の業績を理解し将来のキャッシュ・フローの予測を評価するうえで重要な影響を及ぼすかを検討する必要があります(同 第24項)。
逆に、量的な重要性の変化によって報告セグメントの範囲を変更する場合には、その旨と、前年度のセグメント情報を当年度の区分により作り直した情報を開示しなければなりません。作り直した情報の開示が実務上困難な場合には、セグメント情報に与える影響を開示することができます(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第16項)。
関連コラムセグメント情報の注記記載例|有報の様式と差異調整表の作り方▸
IPO準備・有報作成初年度のチェックリスト
上場準備の段階では、管理会計の区分が固まりきっていないまま監査の期間に入ることが少なくありません。判定の根拠を後から再現できるように、次の点を作業手順に組み込んでおくと、監査対応の手戻りを減らせます。
- 最高経営意思決定機関が誰(どの機関)かを特定し、その機関に実際に提出されている資料の区分を根拠資料として保存しているか(第8項、第9項)
- 事業セグメントの区分方法が複数あり得る場合に、採用した区分方法の選定理由を文書化しているか(第9項)
- 集約を行った事業セグメントについて、5要素すべてと経済的特徴の類似性を要素ごとに検討した記録があるか(第11項、適用指針 第8項)
- 経済的特徴の類似性を、単年度ではなく長期的な売上総利益率などの見込みで判断しているか(適用指針 第8項)
- 10%テストの分母が、内部売上高を含む事業セグメントの売上高合計になっているか(第12項(1))
- 赤字事業について、損失の絶対値で利益又は損失基準を判定しているか(第12項(2))
- 75%テストの分子を外部顧客への売上高に限定し、分母を損益計算書の売上高としているか(第14項)
- 前年度に報告セグメントとした事業が当年度に基準を下回った場合の継続開示の要否を検討しているか(適用指針 第9項)
- 報告セグメントの範囲を変更した場合に、前年度情報の作り直しの要否を検討しているか(第16項)
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まとめ
報告セグメントは、識別した事業セグメント又は集約した事業セグメントの中から量的基準に従って決定します(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第10項)。集約基準の検討は量的基準より前に行い、経済的特徴と5要素のすべてが概ね類似する場合に1つへまとめます(同 第11項)。量的基準は売上高・利益又は損失・資産の3つで、いずれか1つでも10%以上であれば報告セグメントになります(同 第12項)。
そのうえで、報告セグメントの外部顧客への売上高の合計が損益計算書の売上高の75%以上になるまで事業セグメントを追加し、残りは「その他」に一括します(同 第14項、第15項)。実務では、赤字事業が利益又は損失基準の絶対値で拾われる点、10%テストと75%テストで売上高の範囲が異なる点が落とし穴になりやすいところです。事業区分や集約の可否は個社の管理実態によって判断が分かれるため、具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。
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よくある質問
量的基準の3つはすべて満たす必要がありますか。
いいえ。売上高・利益又は損失・資産の量的基準は、いずれかを満たせば報告セグメントになります(セグメント情報等の開示に関する会計基準 第12項)。3つすべてを満たす必要はありません。また、量的基準のいずれにも満たない事業セグメントを、企業の判断で報告セグメントとして開示することも妨げられません(同 第12項)。
赤字の事業セグメントはどう判定しますか。
利益又は損失の絶対値が、利益の生じているすべての事業セグメントの利益の合計額、又は損失の生じているすべての事業セグメントの損失の合計額の絶対値のいずれか大きい額の10%以上であれば、報告セグメントになります(同 第12項(2))。売上高や資産が小さい赤字事業でも、この基準で報告セグメントとなる場合があるため、絶対値での判定を忘れないようにします。
集約基準と第13項の結合はどこが違いますか。
集約基準(第11項)は、経済的特徴が概ね類似し、かつ製品・サービスの内容など5つの要素のすべてが概ね類似する場合に、量的基準を適用する前に事業セグメントを1つにまとめる取扱いです。一方、第13項の結合は、量的基準を満たさない複数の事業セグメントについて、経済的特徴が概ね類似し、5要素の過半数が概ね類似する場合に、これらを結合して報告セグメントとすることができる取扱いです(同 第11項、第13項)。
前年度は報告セグメントだった事業が10%を下回ったら外してよいですか。
直ちに外すことはできません。量的基準の適用にあたっては相当期間にわたる継続性が維持されるよう配慮するものとされており、前年度に報告セグメントとされた事業セグメントが当年度に量的基準を下回っても、引き続き重要であると判断される場合には区分して継続的に開示します(セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針 第9項)。重要性は、区分開示しないことが財務諸表利用者の業績理解や将来キャッシュ・フローの予測に重要な影響を及ぼすかで検討します(同 第24項)。
本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。


