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財務会計

新リース会計基準の契約洗い出し|棚卸し手順と調査票の項目一覧

目次
  1. 契約洗い出しの全体像|5つのステップ
  2. 洗い出しの対象範囲|賃貸借契約以外に含まれるリース
  3. 契約の定義は書面に限られない
  4. 役務提供契約に潜むリース
  5. 対象外となる契約
  6. 契約情報の収集先|部門別の当たり先と資料
  7. 調査票の項目一覧|現場に配る様式に載せる項目
  8. 基本情報(契約を特定するための項目)
  9. リース該当性の判定に使う項目
  10. 測定・期間の判断に使う項目
  11. リース該当性の判定|迷いやすい3つの分岐
  12. 簡便的取扱いの切り分け|短期リース・少額リース
  13. 洗い出しでつまずきやすい論点
  14. 借地権・不動産関連の一時金
  15. 転貸している契約(サブリース)
  16. 判定の時点と見直し
  17. 現場からの回収が止まる
  18. 洗い出し後の引き継ぎ|台帳と管理体制
  19. まとめ
  20. 参考文献
  21. よくある質問
  22. 契約の洗い出しはいつまでに終えればよいですか。
  23. 口頭の合意や発注書だけの取引も洗い出しの対象になりますか。
  24. 少額のリースは最初から洗い出しの対象から外してよいですか。
  25. 一度リースに該当しないと判断した契約は、あとから再判定が必要ですか。

新リース会計基準(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」)への対応で、最初に手を付けるべき実務は社内に存在する契約の洗い出し(棚卸し)です。洗い出しの対象は「リース契約」と題された書面だけではありません。賃貸借契約はもちろん、業務委託・保管・輸送・データセンター利用といった役務提供契約に含まれるリースまで拾う必要があります。

本記事では、契約の洗い出しを①対象範囲の確定 → ②契約情報の収集 → ③調査票による情報整理 → ④リース該当性の判定 → ⑤簡便的取扱いの適用可否の切り分けという5つのステップに分け、各ステップで何を集め、どの条項で判断するのかを具体的に示します。調査票に載せるべき項目も一覧で提示します。

契約洗い出しの全体像|5つのステップ

新リース会計基準は、2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用されます。また、2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から早期適用することができます(リースに関する会計基準 第58項)。適用初年度に使用権資産とリース負債を計上するためには、その前段として、対象となる契約を漏れなく把握しておく必要があります。

実務では、次の5ステップで進めると手戻りが起きにくくなります。

  1. 対象範囲の確定:どこまでの契約を洗い出しの母集団に含めるかを決める(賃貸借契約に限定しない)
  2. 契約情報の収集:部門別・勘定科目別に当たりを付け、契約書と支払データを突き合わせる
  3. 調査票による情報整理:判定と測定に必要な項目を共通フォーマットで集める
  4. リース該当性の判定:契約がリースを含むかを、特定された資産と支配の2つの観点で判断する
  5. 簡便的取扱いの切り分け:短期リース・少額リースに該当するものを区分し、計上対象を確定する

この順序が重要なのは、④の判定を先にやろうとすると、判定に必要な情報がそろわず契約ごとに差し戻しが発生するためです。③で共通の調査票を配ってから判定に進む流れにすると、経理部門と現場部門のやり取りが一度で済みます。

洗い出しの対象範囲|賃貸借契約以外に含まれるリース

契約の定義は書面に限られない

新リース会計基準における「契約」とは、法的な強制力のある権利及び義務を生じさせる複数の当事者間における取決めをいい、書面のほか、口頭や取引慣行等も含まれます(リースに関する会計基準 第5項)。したがって、契約書ファイルを並べるだけでは母集団として不十分です。基本契約に基づく個別発注、覚書、更新が黙示的に繰り返されている取引も対象に含めます。

そのうえで「リース」とは、原資産を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約又は契約の一部分をいいます(リースに関する会計基準 第6項)。契約の一部分でもリースに該当し得るため、契約全体の名称ではなく、契約の中身を見て判断することになります。

役務提供契約に潜むリース

契約の当事者は、契約の締結時に、当該契約がリースを含むか否かを判断します(リースに関する会計基準 第25項)。判断の基準は、契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転するかどうかです(リースに関する会計基準 第26項)。具体的には、特定された資産の使用期間全体を通じて、次の2つをいずれも満たす場合に、使用を支配する権利が移転していると判断します(リースに関する会計基準の適用指針 第5項)。

  • 顧客が、特定された資産の使用から生じる経済的利益のほとんどすべてを享受する権利を有していること
  • 顧客が、特定された資産の使用を指図する権利を有していること

この枠組みから、実務では次のような役務提供型の契約が洗い出しの対象に入ってきます。表題が「業務委託契約」「利用契約」であっても、特定の設備・区画・機器が実質的に固定されているケースが少なくありません。

  • 倉庫・保管契約のうち、特定の区画やラックが専用として割り当てられているもの
  • データセンター利用契約のうち、特定のラック・専用サーバーが割り当てられているもの
  • 運送・配送委託契約のうち、特定の車両が専属で充てられているもの
  • 製造委託契約のうち、自社専用の生産設備・金型が委託先に設置されているもの
  • 広告掲出契約のうち、特定の看板・スペースを一定期間占有するもの

対象外となる契約

一方で、次の取引は新リース会計基準の適用範囲から除かれています(リースに関する会計基準 第3項)。洗い出しの初期段階で除外できるものは、早めに切り離しておくと母集団が整理されます。

公共施設等
運営権の取得
実務対応報告第35号の範囲に含まれる運営権者による公共施設等運営権の取得
知的財産の
ライセンスの供与
収益認識会計基準の範囲に含まれる貸手による知的財産のライセンスの供与
非再生型資源の
探査・使用の権利
鉱物、石油、天然ガス及び類似の非再生型資源を探査する又は使用する権利の取得

また、無形固定資産のリースについては、本会計基準を適用しないことができるとされています(リースに関する会計基準 第4項)。ソフトウェアの利用契約をどう扱うかは方針として決めておき、洗い出しの段階で「適用しない」と整理するのか、いったん母集団に含めて後で除くのかを社内で統一しておくと混乱を防げます。

契約情報の収集先|部門別の当たり先と資料

契約書の保管が一元化されていない会社ほど、洗い出しの精度は「どこに聞きに行ったか」で決まります。契約書ファイルだけを起点にすると、口頭合意や基本契約の個別発注が抜け落ちます。実務では、契約書からのアプローチと、支払データからのアプローチを両方走らせて突合するのが確実です。

総務・管理部門 本社・支店・営業所の不動産賃貸借、社宅、駐車場、複合機、什器、警備・設備保守
情報システム部門 サーバー・ネットワーク機器、データセンター利用、端末の貸与、通信回線
製造・工場部門 生産設備、金型、工具、構内運搬機器、工場用地・建屋、産業用ガスのボンベ設備
物流・購買部門 倉庫・保管契約、配送委託、車両(社用車・トラック)、パレット・コンテナ
営業・店舗部門 店舗・催事スペース、看板・広告掲出、什器、営業車両
海外子会社・
連結子会社
現地の不動産賃貸借、設備リース、親会社との社内取引(連結上の相殺対象を含む)

あわせて、会計データ側からも母集団を作ります。総勘定元帳で賃借料・地代家賃・リース料・支払手数料・車両費・倉庫料・機械等賃借料といった科目の取引先別残高を抽出し、部門から上がってきた契約リストと突き合わせます。取引先別に金額が計上されているのに契約リストに存在しない先が、抜け漏れの候補です。固定資産税の申告資料や保険付保リスト、購買システムの発注マスタも、設備の存在を示す手掛かりになります。

関連コラムリースの識別|リースを含む契約の判定フローと事例▸

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調査票の項目一覧|現場に配る様式に載せる項目

現場部門に契約情報を出してもらうときは、自由記述ではなく共通の調査票を配ります。項目は「基本情報」「リース該当性の判定に使う情報」「測定に使う情報」の3ブロックで構成すると、そのまま判定と計上の作業につながります。

基本情報(契約を特定するための項目)

  • 契約番号・社内管理番号
  • 契約名称および契約の類型(賃貸借/業務委託/保守/利用契約など)
  • 相手先名称
  • 契約書の有無と保管場所(口頭合意・発注書ベースの場合はその旨)
  • 管轄部門・拠点・担当者
  • 契約締結日、契約開始日、契約終了日
  • 対象資産の名称・数量・所在地
  • 計上会社(親会社/子会社名)

リース該当性の判定に使う項目

次の項目は、特定された資産と支配の判断に直結します。ここが空欄のまま返ってくると判定できないため、調査票では選択式にし、記入例を添えておくと回収率が上がります。

  • 対象資産が契約書に明記されているか(資産の特定の有無)
  • 相手先が対象資産を他の資産に代替できる権利を持っているか、その代替が実際に行われているか
  • 対象資産が物理的に区分されているか、設備の稼働能力の一部の利用にとどまるか
  • 使用の時間・量・方法を自社が決められるか(使用を指図する権利の有無)
  • 対象資産から生じるアウトプットや便益を自社がほぼすべて得ているか
  • 相手先による操作・保守・人員配置の有無と、その裁量の範囲
  • 1つの契約に複数の資産・役務が含まれているか(区分の要否)

測定・期間の判断に使う項目

  • 解約不能期間、契約上の期間、自動更新条項の有無
  • 延長オプション・解約オプションの有無、行使条件、違約金の額
  • 購入オプションの有無と行使価額
  • 固定リース料の金額と支払頻度、前払の有無
  • 変動する対価の有無(指数・レート連動か、売上高等に連動するか)
  • 残価保証の有無と保証額
  • 敷金・保証金・権利金・礼金・仲介手数料などの一時金
  • 原状回復義務の有無
  • 維持管理費・保守料・保険料など、リース以外の役務に対応する対価の内訳
  • リース・インセンティブ(フリーレント、内装工事負担など)の有無

特に一時金と役務対価の内訳は、後工程で必ず必要になります。契約における対価は、原則として、リースを構成する部分とリースを構成しない部分とに分けて会計処理を行うこととされており(リースに関する会計基準 第28項)、その配分はそれぞれの部分の独立価格の比率に基づいて行います(リースに関する会計基準の適用指針 第11項)。調査票の段階で内訳金額を取っておかないと、後から契約書を読み直すことになります。

なお借手は、対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目ごと又は性質及び企業の営業における用途が類似する原資産のグループごとに、リースを構成しない部分を分けずに、合わせてリースを構成する部分として会計処理することを選択できます(リースに関する会計基準 第29項)。この選択を採るかどうかを先に決めておくと、調査票で求める内訳の粒度を軽くできます。

リース該当性の判定|迷いやすい3つの分岐

調査票が返ってきたら、契約ごとに判定に入ります。実務で判断が割れるのは、次の3点です。

1つ目は資産の特定です。資産は通常、契約に明記されることにより特定されます。ただし契約に明記されている場合であっても、相手先が使用期間全体を通じて当該資産を他の資産に代替する実質上の能力を有し、かつ、代替することからもたらされる経済的利益が代替から生じるコストを上回ると見込まれるときは、相手先が実質的な代替権を有しており、特定された資産に該当しません(リースに関する会計基準の適用指針 第6項)。倉庫の保管契約で「同等の区画に移動させることがある」旨の条項があっても、実際に移動させる経済的な利点がなければ、実質的な代替権があるとはいえません。

2つ目は稼働能力の一部分の利用です。顧客が使用することができる資産が物理的に別個のものではなく、資産の稼働能力の一部分である場合には、当該稼働能力部分は特定された資産に該当しません。ただし、顧客が使用することができる稼働能力が当該資産の稼働能力のほとんどすべてであり、顧客が使用から生じる経済的利益のほとんどすべてを享受する権利を有している場合には、特定された資産に該当します(リースに関する会計基準の適用指針 第7項)。共同利用型のクラウド設備や配管・回線の一部利用は、この観点で切り分けます。

3つ目は使用を指図する権利です。顧客は、使用から得られる経済的利益に影響を与える資産の使用方法を指図する権利を有している場合のほか、使用方法に係る決定が事前になされており、かつ、使用期間全体を通じて顧客のみが資産を稼働する権利を有している場合や、顧客が使用方法を事前に決定するように資産が設計されている場合にも、使用を指図する権利を有していると判断されます(リースに関する会計基準の適用指針 第8項)。相手先のオペレーターが操作している契約でも、稼働の指示を自社が出しているのであれば、リースに該当し得ます。

簡便的取扱いの切り分け|短期リース・少額リース

洗い出した契約のすべてを使用権資産として計上するわけではありません。借手は、短期リース・少額リースについて、リース開始日に使用権資産及びリース負債を計上せず、借手のリース料を借手のリース期間にわたって原則として定額法により費用として計上することができます(リースに関する会計基準の適用指針 第20項、第22項)。判定は次のとおりです。

短期リース リース開始日において、借手のリース期間が12か月以内であり、購入オプションを含まないリース(適用指針 第4項(2))。適用するかどうかは、対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目ごと又は性質及び用途が類似する原資産のグループごとに選択する
少額リース 重要性が乏しい減価償却資産について購入時に費用処理する方法が採用されている場合で、借手のリース料が当該基準額以下のリース。または、企業の事業内容に照らして重要性の乏しいリースで、かつリース契約1件当たりの金額に重要性が乏しいリース、もしくは新品時の原資産の価値が少額であるリース

少額リースの判定で見落とされやすいのが金額の集計単位です。リース契約1件当たりの金額の算定の基礎となる対象期間は、原則として借手のリース期間としますが、当該借手のリース期間に代えて、契約上、契約に定められた期間とすることができます。また、リース契約1件当たりの金額の算定にあたり、維持管理費用相当額の合理的な見積額を控除することができます(リースに関する会計基準の適用指針 第23項)。調査票で契約期間と維持管理費の内訳を取っておく理由はここにあります。

重要なのは、簡便的取扱いを使う契約であっても、洗い出し自体は必要であるという点です。該当するかどうかを判断するために契約条件の把握が要りますし、注記の作成でも母集団の情報が使われます。「どうせ少額だから」と最初から母集団に入れない運用にすると、後から根拠を示せなくなります。

関連コラム短期リース・少額リースの免除規定|適用要件と実務上の判断ポイント▸

洗い出しでつまずきやすい論点

借地権・不動産関連の一時金

土地の賃借では、権利金等の扱いが論点になります。借地権の設定に係る権利金等は、使用権資産の取得価額に含め、原則として、借手のリース期間を耐用年数として減価償却を行います(リースに関する会計基準の適用指針 第27項)。旧借地権や普通借地権の設定に係る権利金等については、一定の場合に減価償却を行わないものとして取り扱うこともできるとされています(同 第27項)。洗い出しの調査票では、支払った一時金の名目(権利金・保証金・礼金・更新料)を区別して記入してもらうことが欠かせません。

転貸している契約(サブリース)

原資産が借手から第三者にさらにリースされ、当初の貸手と借手との間のリースが依然として有効である取引はサブリース取引と呼ばれ、当初の貸手と借手との間のリースをヘッドリース、ヘッドリースにおける借手を中間的な貸手といいます(リースに関する会計基準の適用指針 第4項(12))。グループ会社間で本社スペースを転貸しているようなケースでは、借手としての契約と貸手としての契約の両方を洗い出す必要があります。片方だけを拾うと、連結上の相殺や注記で不整合が生じます。

判定の時点と見直し

リースを含むか否かの判断は契約の締結時に行い、契約期間中は、契約条件が変更されない限り、契約がリースを含むか否かの判断を見直さないこととされています(リースに関する会計基準 第27項)。裏を返せば、契約条件が変更されたときには再判定が必要です。洗い出しを一度きりの棚卸しで終わらせず、契約変更・更新・新規締結を捕捉する社内フローに落とし込むところまでを設計に含めておきます。

現場からの回収が止まる

実務で最も時間を取られるのは、判定そのものよりも現場からの情報回収です。上場準備企業でよくあるのは、経理部門が調査票を配ったものの、現場が「これはリースではない」と自己判断して提出しないというケースです。調査票にはリース該当性の判断は経理部門で行う旨を明記し、現場には事実の記入だけを求める設計にすると、回収漏れが減ります。

洗い出し後の引き継ぎ|台帳と管理体制

洗い出しの成果物は、そのまま計上・注記の基礎データになります。契約単位の調査票を、資産単位・支払スケジュール単位の台帳へ組み替え、リース負債の計上額の算定につなげます。借手はリース負債の計上額を算定するにあたって、原則として、リース開始日において未払である借手のリース料からこれに含まれている利息相当額の合理的な見積額を控除し、現在価値により算定します(リースに関する会計基準 第34項)。割引率・リース期間・変動リース料の判断根拠は、台帳の欄として持たせておくと監査対応が楽になります。

また、契約件数が多い会社では、表計算ソフトによる管理が早い段階で限界を迎えます。管理方法の選択は、洗い出しで判明した件数・拠点数・変更頻度を見てから決めるのが合理的です。

関連コラム新リース会計基準のExcel管理|台帳に必要な項目と限界▸

まとめ

新リース会計基準の契約の洗い出しは、次の5点を押さえると精度が上がります。

  • 母集団は賃貸借契約に限らない。契約には書面のほか口頭や取引慣行等も含まれ、契約の一部分もリースに該当し得る(リースに関する会計基準 第5項、第6項)
  • 収集は「部門別の当たり先」と「勘定科目からの抽出」の両面で行い、突合して抜け漏れを潰す
  • 調査票は基本情報・判定用情報・測定用情報の3ブロックで設計し、判断は経理部門が行う前提で事実だけを記入してもらう
  • 判定は特定された資産と支配の2つの観点で行い、実質的な代替権・稼働能力の一部・使用の指図で迷いやすい(リースに関する会計基準の適用指針 第5項から第8項)
  • 短期リース・少額リースに該当する契約も、判定と注記のために洗い出しの母集団に含める(リースに関する会計基準の適用指針 第20項、第22項)

洗い出しの範囲設定や、役務提供契約におけるリース該当性の判断は個別性が高い論点です。具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

よくある質問

契約の洗い出しはいつまでに終えればよいですか。

新リース会計基準は2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用され、2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から早期適用することができます(リースに関する会計基準 第58項)。適用初年度の期首時点の残高を算定するには、それより前に契約と条件が確定している必要があるため、実務では適用初年度の1年以上前から着手する会社が多くみられます。

口頭の合意や発注書だけの取引も洗い出しの対象になりますか。

対象になります。契約とは法的な強制力のある権利及び義務を生じさせる複数の当事者間における取決めをいい、書面のほか口頭や取引慣行等が含まれます(リースに関する会計基準 第5項)。契約書ファイルだけを起点にすると漏れるため、支払データからの抽出とあわせて把握します。

少額のリースは最初から洗い出しの対象から外してよいですか。

外すべきではありません。少額リースの簡便的取扱いは、リース料の金額や原資産の価値などの要件に照らして適用の可否を判断するものであり(リースに関する会計基準の適用指針 第22項)、判断のためには契約条件の把握が必要です。集計単位についても、リース期間に代えて契約に定められた期間とすることができ、維持管理費用相当額の合理的な見積額を控除することもできます(同 第23項)。母集団に含めたうえで区分してください。

一度リースに該当しないと判断した契約は、あとから再判定が必要ですか。

契約期間中は、契約条件が変更されない限り、契約がリースを含むか否かの判断を見直さないこととされています(リースに関する会計基準 第27項)。逆にいえば、契約条件が変更された場合には再判定が必要です。契約の更新・変更を経理部門が把握できる社内フローを整えておくことが実務上の要点になります。

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。

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