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財務会計

為替換算調整勘定の計算方法【計算例】在外子会社の換算と非支配株主持分

目次
  1. 為替換算調整勘定が生じる仕組み
  2. 在外子会社の換算に使う為替相場【一覧表】
  3. 為替換算調整勘定の計算例
  4. 計算例の前提条件
  5. 換算後の貸借対照表から差額を求める
  6. 発生原因別に分解して検算する
  7. 非支配株主持分への按分と連結仕訳【仕訳例】
  8. 支配獲得時の投資と資本の相殺消去
  9. 当期純利益と為替換算調整勘定の振替
  10. 包括利益計算書での表示
  11. のれん・配当がある場合の換算
  12. のれんからも為替換算調整勘定が生じる
  13. 配当金は配当決議日の相場で換算する
  14. 株式売却時の取崩し【計算例】
  15. 支配を喪失する場合は売却損益に含める
  16. 支配が継続する場合は資本剰余金へ
  17. 決算・監査対応での確認ポイント
  18. 適用時期と改正の経緯
  19. まとめ
  20. 参考文献
  21. よくある質問
  22. 為替換算調整勘定は損益計算書に計上されますか。
  23. 在外子会社の収益・費用は決算時の為替相場で換算してもよいですか。
  24. 非支配株主がいる場合、為替換算調整勘定はどう扱いますか。
  25. 為替換算調整勘定に税効果会計を適用しますか。

為替換算調整勘定は、在外子会社の財務諸表を円に換算するとき、資産・負債は決算時の為替相場、資本は株式取得時や発生時の為替相場と、項目ごとに異なる相場を使うために生じる貸借の差額です。損益には計上せず、連結貸借対照表の純資産の部(その他の包括利益累計額)に計上し、非支配株主がいれば持分割合で按分します(外貨建取引等会計処理基準 三4、包括利益の表示に関する会計基準 第16項、移管指針第2号 外貨建取引等の会計処理に関する実務指針 第41項)。

決算の現場で手が止まりやすいのは、「どの項目にどの相場を当てるか」と「出てきた差額を誰の持分に振り分け、いつ取り崩すか」の2点です。本記事では、換算レートの使い分けを一覧表で整理したうえで、自社作成の数値例により、為替換算調整勘定の算定、発生原因別の検算、非支配株主持分への振替仕訳、株式売却時の取崩しまでを順に確認します。

なお、本記事では、外貨建取引等会計処理基準を「外貨基準」、移管指針第2号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」を「外貨実務指針」、企業会計基準適用指針第8号「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」を「純資産適用指針」と略して表記します。

為替換算調整勘定が生じる仕組み

連結財務諸表の作成や持分法の適用にあたり、在外子会社等の外国通貨建ての財務諸表は次のルールで円換算します。資産と負債は決算時の為替相場、親会社による株式取得時の資本項目は株式取得時の為替相場、取得後に生じた資本項目はその発生時の為替相場、収益と費用は原則として期中平均相場です(外貨建取引等会計処理基準 三1〜三3)。

資産・負債を「いまの相場」で換算する一方、資本は「過去の相場」で固定するため、換算後の貸借対照表は貸借が一致しません。この差額が為替換算調整勘定です。外貨基準は「資本の部に記載する」と定めていますが(外貨建取引等会計処理基準 三4)、現在は連結貸借対照表の純資産の部のうち評価・換算差額等の区分に表示します(貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準 第7項(2)、第8項)。連結財務諸表上は、評価・換算差額等の区分は「その他の包括利益累計額」と読み替えられます(包括利益の表示に関する会計基準 第16項)。

為替換算調整勘定 = 外貨建て純資産 × 決算時の為替相場 − 資本項目の円換算額の合計

為替換算調整勘定は、在外子会社への投資持分から生じた換算差額のうち、まだ連結上の損益に計上されていないものという性格を持ちます(外貨実務指針 第42項)。このため、子会社株式を売却して持分が減るまでは純資産の部に残り続けます。

関連コラム外貨建取引の会計処理|為替換算と在外子会社の換算実務▸

在外子会社の換算に使う為替相場【一覧表】

項目ごとの換算相場は次のとおりです。為替換算調整勘定の金額を検証するときも、まずこの対応関係が正しいかを確認するのが近道です。

資産・負債 決算時の為替相場(外貨基準 三1)
株式取得時の株主資本
・評価差額
株式取得時(支配獲得時)の為替相場(外貨基準 三2、純資産適用指針 第7項(1))
取得後に生じた
株主資本(利益剰余金等)
その項目の発生時の為替相場。当期純利益は損益計算書の換算額で積み上がる(外貨基準 三2、純資産適用指針 第7項(2))
取得後に生じた
評価・換算差額等
決算時の為替相場(純資産適用指針 第7項(2)、外貨実務指針 第36項)
収益・費用 原則として期中平均相場。決算時の為替相場によることも認められる(外貨基準 三3)
親会社との取引による
収益・費用
親会社が換算に用いる為替相場。これにより生じる差額は当期の為替差損益(外貨基準 三3)
支払配当金 配当決議日の為替相場(外貨実務指針 第44項)
非支配株主持分 決算時の為替相場(純資産適用指針 第7項(4))

期中平均相場には、収益・費用が帰属する月や半期などを算定期間とする平均相場を用いることもできます(外貨基準 注解(注12))。在外子会社の決算日が連結決算日と異なる場合は、貸借対照表項目は在外子会社の決算日の為替相場、損益計算書項目は在外子会社の会計期間に基づく期中平均相場で換算します(外貨実務指針 第33項、第34項)。

為替換算調整勘定の計算例

計算例の前提条件

以下はすべて自社で作成した数値例です(単位:千ドル・千円)。

  • P社(3月決算)は、X1年3月31日に米国のS社(3月決算)の株式80%を6,400千ドルで取得し、支配を獲得した。
  • 支配獲得時のS社の純資産は、資本金5,000千ドル、利益剰余金3,000千ドルの計8,000千ドル。資産・負債の時価と帳簿価額に差はなく、のれんは生じない。
  • X2年3月期のS社の当期純利益は1,000千ドル。配当は行っていない。
  • X2年3月31日のS社の資産は20,000千ドル、負債は11,000千ドル、純資産は9,000千ドル(資本金5,000千ドル、利益剰余金4,000千ドル)。
  • 為替相場は、支配獲得時(X1年3月31日)1ドル=100円、X2年3月期の期中平均1ドル=105円、決算時(X2年3月31日)1ドル=110円。

換算後の貸借対照表から差額を求める

一覧表の相場を当てはめて、X2年3月31日のS社の貸借対照表を円換算します。

資産 = 20,000千ドル × 110円 = 2,200,000千円
負債 = 11,000千ドル × 110円 = 1,210,000千円
資本金 = 5,000千ドル × 100円 = 500,000千円
支配獲得時の利益剰余金 = 3,000千ドル × 100円 = 300,000千円
当期純利益 = 1,000千ドル × 105円 = 105,000千円

資産から負債を差し引いた円換算後の純資産と、資本項目の円換算額の合計を比べます。

円換算後の純資産 = 2,200,000千円 − 1,210,000千円 = 990,000千円
資本項目の合計 = 500,000千円 + 300,000千円 + 105,000千円 = 905,000千円
為替換算調整勘定 = 990,000千円 − 905,000千円 = 85,000千円(貸方)

円安(100円から110円)が進んだため、資産と負債の差額である純資産が資本の円換算額を上回り、貸方の為替換算調整勘定が生じています。円高に動けば、反対に借方(純資産のマイナス)になります。

発生原因別に分解して検算する

差額で求めた金額は、発生原因別に積み上げても同じになるはずです。支配獲得時の純資産は100円で固定され、当期純利益は105円で計上されているので、それぞれ決算時の110円との差に外貨額を掛けます。

支配獲得時の純資産分 = 8,000千ドル × (110円 − 100円) = 80,000千円
当期純利益分 = 1,000千ドル × (110円 − 105円) = 5,000千円
合計 = 80,000千円 + 5,000千円 = 85,000千円

実務では、換算シートの差額だけを見て計上し、この分解による検算を省いてしまうケースが少なくありません。両者が一致しないときは、資本項目に誤って決算時の相場を当てている、前期以前の利益剰余金を当期の相場で換算し直している、といった誤りを疑います。2期目以降は、配当がなければ、各期の当期純利益をその期の期中平均相場で換算した額の累計が取得後の利益剰余金の円換算額になる点にも注意が必要です。

非支配株主持分への按分と連結仕訳【仕訳例】

支配獲得時の投資と資本の相殺消去

在外子会社の資本連結で相殺消去の対象となる資本は、支配獲得時の為替相場で換算します(外貨実務指針 第36項、純資産適用指針 第7項(1))。前提条件の数値では、S社の資本は資本金500,000千円と利益剰余金300,000千円、P社の投資額は6,400千ドル×100円=640,000千円、非支配株主持分は800,000千円×20%=160,000千円です(単位:千円)。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
資本金 500,000 子会社株式 640,000
利益剰余金 300,000 非支配株主持分 160,000

当期純利益と為替換算調整勘定の振替

為替換算調整勘定は、株式所有比率に基づいて親会社持分割合と非支配株主持分割合に区分し、親会社持分割合は連結貸借対照表の為替換算調整勘定として、非支配株主持分割合は非支配株主持分に振り替えて計上します(外貨実務指針 第41項)。計算例では、為替換算調整勘定85,000千円のうち20%の17,000千円を非支配株主持分へ振り替えます。あわせて、当期純利益105,000千円の20%である21,000千円も非支配株主に帰属させます(単位:千円)。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
非支配株主に帰属する当期純利益 21,000 非支配株主持分 21,000
為替換算調整勘定 17,000 非支配株主持分 17,000

この結果、連結貸借対照表の為替換算調整勘定は68,000千円(85,000千円−17,000千円)、非支配株主持分は198,000千円(160,000千円+21,000千円+17,000千円)になります。非支配株主持分は、在外子会社の外貨建ての資本に非支配株主の持分割合を掛けて決算時の為替相場で換算した額と一致するとされており(外貨実務指針 第39項)、次の式で検算できます。

非支配株主持分 = 9,000千ドル × 20% × 110円 = 198,000千円

包括利益計算書での表示

在外子会社の換算から生じた為替換算調整勘定の当期変動額は、連結包括利益計算書(または連結損益及び包括利益計算書)のその他の包括利益に含まれ、内訳項目「為替換算調整勘定」として区分表示します(包括利益の表示に関する会計基準 第7項)。在外子会社が自ら計上しているその他有価証券評価差額金などについても、親会社の支配獲得後に生じた円換算額による変動額をその他の包括利益として計上します(外貨実務指針 第31-2項)。連結財務諸表では、包括利益のうち親会社株主に係る金額と非支配株主に係る金額を付記します(包括利益の表示に関する会計基準 第11項)。計算例では、その他の包括利益の為替換算調整勘定は85,000千円で、うち親会社株主に係る部分が68,000千円、非支配株主に係る部分が17,000千円です。

関連コラム包括利益とその他の包括利益の表示|組替調整と計算書方式▸

のれん・配当がある場合の換算

のれんからも為替換算調整勘定が生じる

在外子会社ののれんは、原則として支配獲得時に外国通貨で把握し、期末残高は決算時の為替相場、当期償却額は在外子会社の会計期間に基づく期中平均相場で換算します。そのため、為替換算調整勘定はのれんの期末残高と償却額の両方の換算から発生します(外貨実務指針 第40項)。

たとえば、前提条件とは別に、支配獲得時にのれん500千ドル(100円で50,000千円)が生じ、10年で均等償却する場合を考えます。同じ相場を使うと次のとおりです。

当期償却額 = 50千ドル × 105円 = 5,250千円
期末残高 = 450千ドル × 110円 = 49,500千円
のれんから生じる換算差額 = 49,500千円 − (50,000千円 − 5,250千円) = 4,750千円

のれんを円貨で固定したまま償却してしまうと、この換算差額が漏れます。負ののれんは外国通貨で把握したうえで取得時または発生時の為替相場で換算し、生じた事業年度の利益として処理するため、為替換算調整勘定は生じません(外貨実務指針 第40項)。

配当金は配当決議日の相場で換算する

在外子会社が配当決議日に現地通貨で支払配当金を記録している場合、支払配当金は配当決議日の為替相場で換算します。配当の財源となった利益剰余金の発生時の相場と配当決議日の相場との差額は、連結財務諸表上、利益剰余金に含まれると同時に同額が為替換算調整勘定として計上され、子会社株式を売却または清算するまで残ります(外貨実務指針 第44項)。親会社が未収配当金を計上した後の為替相場の変動は、親会社の為替差損益になります(外貨実務指針 第44項)。

株式売却時の取崩し【計算例】

親会社の持分比率が減少すると、連結貸借対照表に計上されている為替換算調整勘定のうち、持分比率の減少割合に相当する額を取り崩します(外貨実務指針 第42項)。取り崩した額の行き先は、支配を失うかどうかで変わります。

支配を喪失する場合は売却損益に含める

持分変動により支配を喪失した場合、為替換算調整勘定のうち持分比率の減少割合相当額は株式売却損益を構成し、連結損益計算書に計上します(外貨実務指針 第42-2項)。

上の計算例で、P社がX2年3月31日にS社株式80%のすべてを10,000千ドルで売却したと仮定します(決算時の相場110円、売却額1,100,000千円。税効果は考慮しない)。連結貸借対照表に計上されている親会社持分の為替換算調整勘定68,000千円は、全額が取り崩されて売却損益に含まれます。

個別上の売却益 = 1,100,000千円 − 640,000千円 = 460,000千円
連結上の売却益 = 1,100,000千円 − 親会社持分の純資産792,000千円 + 為替換算調整勘定68,000千円 = 376,000千円

親会社持分の純資産792,000千円は、9,000千ドル×80%×110円で求めた連結上の投資の帳簿価額で、為替換算調整勘定68,000千円を含んでいます。この68,000千円は売却時に純資産の部から取り崩されて売却損益に加わるため、上の式では足し戻しています。個別上の売却益との差84,000千円は、支配獲得後の利益剰余金のうち親会社持分(105,000千円×80%)で、すでに連結上の利益として計上済みの部分にあたります。

あわせて、過去にその他の包括利益として計上した為替換算調整勘定が当期純利益に含まれたことになるため、その他の包括利益の内訳の注記では、為替換算調整勘定の組替調整額として68,000千円を記載します(包括利益の表示に関する会計基準 第9項)。

支配が継続する場合は資本剰余金へ

一部売却後も支配が続く場合、為替換算調整勘定のうち親会社の持分比率の減少割合相当額は資本剰余金に含めて計上します。連結修正では、個別損益計算書の株式売却損益に含まれる為替差損益相当額を資本剰余金に振り替え、連結貸借対照表の為替換算調整勘定のうち持分比率の減少割合相当額を取り崩して非支配株主持分に振り替えます(外貨実務指針 第42-3項)。

計算例でP社が80%のうち20%分を売却して60%にした場合、持分比率の減少割合は4分の1(20%÷80%)なので、親会社持分の為替換算調整勘定68,000千円のうち17,000千円を取り崩し、非支配株主持分へ振り替えることになります。なお、持分変動により生じた資本剰余金は、その後に支配を喪失して連結範囲から除外しても、連結財務諸表上は引き続き資本剰余金として計上します(外貨実務指針 第42-3項)。

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決算・監査対応での確認ポイント

為替換算調整勘定は「差額」で出てくるため、前段の換算ミスがそのまま混入します。決算や監査対応では、次の点を確認しておくと誤りを見つけやすくなります。

  • 相場の当てはめ:資本金や支配獲得時の利益剰余金を決算時の相場で換算し直していないか(外貨基準 三2)
  • 発生原因別の検算:差額で求めた為替換算調整勘定と、純資産・各期の当期純利益・のれんごとの積上げ計算が一致するか
  • 非支配株主持分の検算:外貨建ての資本×非支配株主持分割合×決算時の相場と一致するか(外貨実務指針 第39項)
  • 追加取得の扱い:追加取得時は投資額が追加取得時の相場で換算されるため、非支配株主持分に含まれていた為替換算調整勘定相当額は親会社の投資と相殺され、連結貸借対照表の為替換算調整勘定には計上されない(外貨実務指針 第41項)
  • 税効果:為替換算調整勘定が親会社の将来減算一時差異または将来加算一時差異に該当する場合は税効果会計の対象となるが、株式を処分したときなどに限り税金の軽減・増額効果が実現するため、税効果会計に係る会計基準の適用指針に従って処理する(外貨実務指針 第43項)
  • 円貨で帳簿を付ける在外子会社:タックス・ヘイブン等にあり円貨で会計帳簿を記録している子会社は、為替換算上は国内子会社に準じて扱う(外貨実務指針 第32項)

適用時期と改正の経緯

在外子会社等の資本に係る換算差額を為替換算調整勘定として資本の部(現在の純資産の部)に記載する現行の取扱いは、1999年10月の外貨基準の改訂で定められ、2000年4月1日以後開始する事業年度から適用されています(外貨建取引等会計処理基準の改訂に関する意見書 四1)。外貨基準そのものは1999年10月22日が最終改正です。

外貨実務指針は、日本公認会計士協会の会計制度委員会報告第4号として公表された後、連結会計基準や包括利益の表示に関する会計基準の公表などに合わせて改正が重ねられ、移管前の最後の改正は2022年10月改正の法人税等に関する会計基準等への対応でした(外貨実務指針 第1-7項)。その後、2024年7月に企業会計基準委員会の移管指針第2号として公表され、公表日以後適用されています(外貨実務指針 第47-15項、移管指針の適用 第3項)。

まとめ

為替換算調整勘定は、在外子会社の資産・負債を決算時の為替相場、資本を株式取得時・発生時の為替相場、収益・費用を期中平均相場で換算することから生じる差額で、連結上はその他の包括利益累計額に計上します。計算は「円換算後の純資産−資本項目の円換算額」で求め、「外貨建ての資本×相場の差」の積上げで検算すると誤りを防げます。

非支配株主がいる場合は持分割合で按分して非支配株主持分へ振り替え、株式を売却したときは持分比率の減少割合相当額を取り崩し、支配を失えば売却損益に含め、支配が続けば非支配株主持分へ振り替えたうえで為替差損益相当額を資本剰余金に振り替えます。のれん、配当、決算日のずれ、税効果が重なると計算は複雑になるため、具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

よくある質問

為替換算調整勘定は損益計算書に計上されますか。

計上されません。換算によって生じた差額は為替換算調整勘定として純資産の部に記載し、連結財務諸表ではその他の包括利益累計額に含めます(外貨建取引等会計処理基準 三4、包括利益の表示に関する会計基準 第16項)。子会社株式の売却などで支配を喪失したときに、持分比率の減少割合相当額が株式売却損益を構成して連結損益計算書に計上されます(外貨実務指針 第42-2項)。

在外子会社の収益・費用は決算時の為替相場で換算してもよいですか。

認められています。収益・費用は原則として期中平均相場で換算しますが、決算時の為替相場によることも妨げられていません。ただし、親会社との取引による収益・費用は親会社が換算に用いる相場で換算し、生じた差額は当期の為替差損益とします(外貨建取引等会計処理基準 三3)。

非支配株主がいる場合、為替換算調整勘定はどう扱いますか。

株式所有比率に基づいて親会社持分割合と非支配株主持分割合に区分し、親会社持分割合は為替換算調整勘定として、非支配株主持分割合は非支配株主持分に含めて計上します(外貨実務指針 第41項)。その結果、非支配株主持分は在外子会社の外貨建ての資本に持分割合を掛けて決算時の相場で換算した額と一致します(外貨実務指針 第39項)。

為替換算調整勘定に税効果会計を適用しますか。

親会社の将来減算一時差異または将来加算一時差異に該当する場合は税効果会計の対象になります。ただし、株式を処分したときなどに限って税金の軽減効果または増額効果が実現するものであるため、税効果会計に係る会計基準の適用指針に従って処理します(外貨実務指針 第43項)。

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。

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