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財務会計

新リース会計基準の注記・開示|借手・貸手の記載事項

目次
  1. 新リース会計基準の注記・開示の全体像
  2. 開示目的と注記事項の3つの区分
  3. 適用時期と基準の公表・修正の経緯
  4. 財務諸表本表における表示
  5. 借手の表示
  6. 貸手の表示
  7. 借手の注記事項
  8. 会計方針に関する情報
  9. リース特有の取引に関する情報
  10. 当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報
  11. 貸手の注記事項
  12. ファイナンス・リースの貸手の注記
  13. オペレーティング・リースの貸手の注記
  14. 注記を作成するうえでの実務上の留意点
  15. 重要性による省略と記載順序の自由度
  16. 連結財務諸表を作成している場合の個別財務諸表
  17. 適用初年度の注記
  18. まとめ
  19. 参考文献
  20. よくある質問
  21. 新リース会計基準の注記はいつの決算から必要ですか。
  22. 借手が注記する事項は具体的に何ですか。
  23. 重要性が乏しい注記事項は省略できますか。
  24. 連結財務諸表を作成していれば個別財務諸表の注記は減らせますか。
  25. 適用初年度に特有の注記はありますか。

新リース会計基準(企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」)は、2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用されます(リースに関する会計基準 第58項)。借手がすべてのリースについて使用権資産とリース負債を計上することになるため、決算開示の面でも、財務諸表本表の表示と注記の両方を組み立て直す必要があります。

本コラムでは、適用後の決算実務で「何を、どこに、どこまで書くか」を整理します。会計処理そのもの(認識・測定)ではなく、開示目的・表示区分・注記事項・省略できる場面・適用初年度の取扱いに絞って解説します。

新リース会計基準の注記・開示の全体像

新リース会計基準の開示は、「表示」と「注記事項」の2階建てで構成されています。まず貸借対照表・損益計算書の本表でどの科目に載せるかを決め、本表で区分表示しなかった情報を注記で補うという設計です(リースに関する会計基準 第49項から第53項)。この関係を押さえておくと、注記の分量は本表の表示方法によって変わることが理解しやすくなります。

開示目的と注記事項の3つの区分

リースに関する注記の開示目的は、財務諸表本表で提供される情報と併せて、リースが借手又は貸手の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに与える影響を財務諸表利用者が評価するための基礎となる情報を開示することにあります(リースに関する会計基準 第54項)。この開示目的を達成するため、借手は3区分、貸手は2区分の注記事項が定められています(リースに関する会計基準 第55項)。

借手:会計方針に関する情報 リースに関して企業が行った会計処理を理解できるようにするための情報
借手:リース特有の取引
に関する情報
リースが企業の財政状態又は経営成績に与える影響を理解できるようにするための情報
借手:当期及び翌期以降の
リースの金額を理解するための情報
当期及び翌期以降のリースの金額を理解できるようにするための情報
貸手:リース特有の取引
に関する情報
リースが企業の財政状態又は経営成績に与える影響を理解できるようにするための情報
貸手:当期及び翌期以降の
リースの金額を理解するための情報
当期及び翌期以降のリースの金額を理解できるようにするための情報

注記する情報は、この5区分に掲げる事項に限定されるものではありません。第55項に掲げる注記事項以外であっても、開示目的を達成するために必要な情報は「リース特有の取引に関する情報」として注記することとされています(リースに関する会計基準の適用指針 第94項)。逆に、開示目的に照らして重要性に乏しいと認められる注記事項は記載しないことができます(リースに関する会計基準 第55項ただし書き)。

適用時期と基準の公表・修正の経緯

企業会計基準第34号及び企業会計基準適用指針第33号は2024年9月に公表されました。その後、2025年4月に企業会計基準第34号等の修正が公表されていますが、この修正は会計処理及び開示に関する定めを実質的に変更するものではありません。

適用時期は、2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首からです。ただし、2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用することもできます(リースに関する会計基準 第58項)。適用指針の適用時期も会計基準と同様です(リースに関する会計基準の適用指針 第112項)。3月決算の会社であれば、2027年4月1日に始まる2028年3月期が適用初年度となります。

財務諸表本表における表示

注記事項の分量は本表の表示方法と表裏の関係にあるため、先に表示のルールを確認します。本表で区分表示すれば注記は不要になり、区分表示しない場合はその科目と金額を注記する、という選択構造になっている点が新リース会計基準の特徴です。

借手の表示

借手の表示は、使用権資産・リース負債・リース負債に係る利息費用の3つについて定められています(リースに関する会計基準 第49項から第51項)。

使用権資産(第49項) 対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目に含める方法、又は対応する原資産の表示区分(有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産等)において使用権資産として区分する方法のいずれかにより表示する
リース負債(第50項) 貸借対照表において区分して表示する、又はリース負債が含まれる科目及び金額を注記する。貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものは流動負債、1年を超えて到来するものは固定負債に属するものとする
リース負債に係る
利息費用(第51項)
損益計算書において区分して表示する、又はリース負債に係る利息費用が含まれる科目及び金額を注記する

使用権資産については、原資産の種類ごとに既存の有形固定資産の科目へ含める方法を選ぶと、貸借対照表の科目体系は従来から大きく変わりません。ただしその場合は、後述するとおり注記側で科目ごとの帳簿価額を開示することになります(リースに関する会計基準の適用指針 第99項第1号)。本表と注記のどちらで見せるかを、決算早期化の観点も含めて事前に決めておくことが実務上の要点になります。

貸手の表示

貸手は、リース債権及びリース投資資産のそれぞれについて、貸借対照表において区分して表示するか、それぞれが含まれる科目及び金額を注記します。ただし、リース債権の期末残高が、当該期末残高及びリース投資資産の期末残高の合計額に占める割合に重要性が乏しい場合には、リース債権及びリース投資資産を合算して表示又は注記することができます(リースに関する会計基準 第52項)。

リース債権及び
リース投資資産(第52項)
貸借対照表において区分して表示する、又はそれぞれが含まれる科目及び金額を注記する。主目的たる営業取引により発生したものは流動資産に表示し、それ以外の取引により発生したものは1年基準により流動資産又は固定資産に表示する
損益計算書における3項目
(第53項)
ファイナンス・リースに係る販売損益、ファイナンス・リースに係るリース債権及びリース投資資産に対する受取利息相当額、オペレーティング・リースに係る収益について、区分して表示する、又はそれぞれが含まれる科目及び金額を注記する

借手の注記事項

借手の注記は、会計方針・リース特有の取引・金額情報の3区分で構成されます。ここが適用初年度に最も作業量が増える部分です。

会計方針に関する情報

会計方針に関する情報については、次の会計処理を選択した場合に、その旨及びその内容を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第97項)。いずれも基準が認めている代替的な取扱いを採用したかどうかを読み手に伝えるための注記です。

  • リースを構成する部分とリースを構成しない部分とを分けずに、これらを合わせてリースを構成する部分として会計処理を行う選択
  • 指数又はレートに応じて決まる借手の変動リース料に関する例外的な取扱いの選択
  • 借地権の設定に係る権利金等に関する会計処理の選択

これらの会計方針を重要な会計方針として注記している場合には、リースに関する注記として繰り返す必要はなく、重要な会計方針の注記を参照することができます(リースに関する会計基準の適用指針 第97項)。注記全体の分量を抑えるうえで有効な取扱いです。

リース特有の取引に関する情報

リース特有の取引に関する情報として注記するのは、適用指針第99項から第101項の内容です(リースに関する会計基準の適用指針 第98項)。第99項と第100項は、本表で区分表示しなかった場合にその科目及び金額を注記するという構造になっています。

貸借対照表において区分して表示していない場合には、使用権資産の帳簿価額について、対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合の表示科目ごとの金額を注記します。あわせて、変動リース料の例外的な取扱いを適用したリースに係るリース負債が含まれる科目及び金額、償却していない借地権の設定に係る権利金等が含まれる科目及び金額も注記の対象となります(リースに関する会計基準の適用指針 第99項)。

損益計算書において区分して表示していない場合には、短期リースに係る費用の発生額が含まれる科目及び当該発生額と、リース負債に含めていない借手の変動リース料に係る費用の発生額が含まれる科目及び当該発生額を注記します。短期リースに係る費用には、借手のリース期間が1か月以下のリースに係る費用及び少額リースに係る費用を含めることを要しません(リースに関する会計基準の適用指針 第100項)。

さらに、セール・アンド・リースバック取引とサブリース取引についても注記事項が定められています。セール・アンド・リースバック取引では、生じた売却損益を損益計算書で区分表示していない場合の科目及び金額のほか、資産の譲渡が売却に該当しないと判断した場合の科目及び金額、譲渡価額が時価でない場合等の主要な条件が対象です。サブリース取引では、使用権資産のサブリースによる収益、中間的な貸手がヘッドリースに対してリスクを負わない場合の損益、転リース取引に係る債権債務を利息相当額控除前の金額で計上する場合の科目及び金額が対象となります(リースに関する会計基準の適用指針 第101項)。

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当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報

借手が注記する金額情報は、次の3つです(リースに関する会計基準の適用指針 第102項)。

  • リースに係るキャッシュ・アウトフローの合計額(少額リースに係るキャッシュ・アウトフローを除く。)
  • 使用権資産の増加額
  • 対応する原資産を自ら所有していたと仮定した場合に貸借対照表において表示するであろう科目ごとの、使用権資産に係る減価償却の金額

3つ目の科目ごとの減価償却額は、貸借対照表において表示するであろう科目との関係が明らかである限りにおいて、より詳細な区分により注記することが認められています(リースに関する会計基準の適用指針 第102項第3号)。使用権資産の帳簿価額の注記(第99項第1号)と対になる情報であり、原資産の種類ごとに使用権資産の増減を追える台帳を整備しておく必要があります。

なお、借手のリース負債については、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するかどうかによる流動・固定の区分が定められている一方(リースに関する会計基準 第50項)、後述する貸手のような年度ごとの回収予定額の注記は定められていません。借手と貸手で求められる金額情報の粒度が異なる点は、実務上の設計時に確認しておきたいところです。

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貸手の注記事項

貸手の注記は、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分けて定められています。従来の企業会計基準第13号の枠組みを踏襲しつつ、開示目的に沿って再構成されています。

ファイナンス・リースの貸手の注記

リース特有の取引に関する情報としては、リース債権及びリース投資資産を貸借対照表において区分して表示していない場合に、リース投資資産についてはリース料債権部分及び見積残存価額部分の金額並びに受取利息相当額を、リース債権についてはリース料債権部分の金額及び受取利息相当額を注記します。このとき、リース投資資産のリース料債権部分及び見積残存価額部分の金額は利息相当額控除後の金額とし、リース債権のリース料債権部分の金額は利息相当額控除前の金額とします(リースに関する会計基準の適用指針 第104項)。また、リース債権及びリース投資資産に含まれない将来の業績等により変動する使用料に係る収益を損益計算書で区分表示していない場合は、その科目及び金額を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第105項)。

当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報としては、リース債権及びリース投資資産の残高に重要な変動がある場合のその内容と、それぞれのリース料債権部分について貸借対照表日後5年以内における1年ごとの回収予定額及び5年超の回収予定額を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第106項)。残高の重要な変動の例としては、企業結合による変動、見積残存価額の変動、貸手のリース期間の終了による見積残存価額の減少、残価保証額の変動、中途解約による減少、新規契約による増加が挙げられています。この変動の注記にあたって、必ずしも定量的情報を含める必要はありません(リースに関する会計基準の適用指針 第107項)。

オペレーティング・リースの貸手の注記

オペレーティング・リースについては、貸手のリース料に含まれない将来の業績等により変動する使用料に係る収益を損益計算書において区分して表示していない場合に、その収益が含まれる科目及び金額を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第108項)。あわせて、オペレーティング・リースに係る貸手のリース料について、貸借対照表日後5年以内における1年ごとの受取予定額及び5年超の受取予定額を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第109項)。

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注記を作成するうえでの実務上の留意点

注記事項を機械的に並べるだけでは、分量が膨らむ一方で読み手に伝わらない開示になりかねません。基準には、記載の柔軟性を認める定めがいくつか置かれています。

重要性による省略と記載順序の自由度

第一に、開示目的に照らして重要性に乏しいと認められる注記事項は、記載しないことができます(リースに関する会計基準 第55項ただし書き)。第二に、リースに関する注記を記載するにあたり、基準が示す注記事項の区分に従って記載する必要はありません(リースに関する会計基準 第56項)。借手の3区分・貸手の2区分は情報の性質を整理するための枠組みであり、開示上の見出しをそのまま揃える必要はないということです。

第三に、リースに関する注記は独立の注記項目としますが、他の注記事項に既に記載している情報については繰り返す必要はなく、当該他の注記事項を参照することができます(リースに関する会計基準 第57項)。重要な会計方針の注記や固定資産の注記と重複する情報は、参照によって整理するのが実務的です。

連結財務諸表を作成している場合の個別財務諸表

連結財務諸表を作成している場合、個別財務諸表においては、借手の「リース特有の取引に関する情報」と貸手の「リース特有の取引に関する情報」、及び借手・貸手の「当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報」について注記しないことができます(リースに関する会計基準の適用指針 第110項)。また、借手の「会計方針に関する情報」を記載するにあたっては、連結財務諸表における記載を参照することができます(リースに関する会計基準の適用指針 第111項)。

連結財務諸表を作成している会社にとっては、個別財務諸表側の注記作業を大きく圧縮できる定めです。反対に、連結財務諸表を作成していない会社は、個別財務諸表で注記事項の全体を作成することになります。自社がどちらに当たるかを早い段階で確認しておくことをおすすめします。

適用初年度の注記

適用初年度については、経過措置とあわせて開示の特則が定められています。原則は、会計基準等の改正に伴う会計方針の変更として取り扱い、新たな会計方針を過去の期間のすべてに遡及適用する方法です。ただし、適用初年度の期首より前に新たな会計方針を遡及適用した場合の累積的影響額を適用初年度の期首の利益剰余金に加減し、当該期首残高から新たな会計方針を適用することもできます(リースに関する会計基準の適用指針 第118項)。

この期首残高を修正する方法を選択した借手及び貸手は、適用初年度において、会計基準第55項に記載した内容を適用初年度の比較情報に記載せず、企業会計基準第13号及び企業会計基準適用指針第16号に定める事項を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第137項)。また、当該方法を選択する借手は、適用初年度において、比較情報について新たな表示方法に従い組替えを行いません(リースに関する会計基準の適用指針 第136項)。

さらに、この方法を選択する借手は、企業会計基準第24号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」第10項第5号の注記に代えて、適用初年度の期首の貸借対照表に計上されているリース負債に適用している借手の追加借入利子率の加重平均と、前期末に企業会計基準第13号を適用して開示したオペレーティング・リースの未経過リース料を当該追加借入利子率で割り引いた金額と適用初年度の期首の貸借対照表に計上したリース負債との差額の説明を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第125項)。適用初年度は、通常の注記に加えてこの移行時の説明が必要になるため、注記の準備工数が最も大きくなります。

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まとめ

新リース会計基準の開示は、財務諸表本表の表示と注記事項が一体で設計されています。借手は会計方針・リース特有の取引・金額情報の3区分、貸手はリース特有の取引・金額情報の2区分が定められ、開示目的に照らして重要性に乏しい事項は省略できます(リースに関する会計基準 第55項)。本表で区分表示するか注記で示すかの選択が注記の分量を左右するため、表示方針を先に固めることが効率的です。

実務上の準備としては、使用権資産を原資産の科目ごとに把握できる台帳、貸手側の年度別回収予定額を集計できる仕組み、そして適用初年度の移行差額を説明できる資料の3点が軸になります。適用は2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首からであり(リースに関する会計基準 第58項)、注記の様式検討と監査人との事前協議には相応の時間を見込んでおきたいところです。自社の契約内容や連結の状況によって必要な注記の範囲は変わりますので、具体的なケースは公認会計士へのご相談をおすすめします。

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参考文献

よくある質問

新リース会計基準の注記はいつの決算から必要ですか。

企業会計基準第34号は、2027年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から適用されます。したがって3月決算の会社では2028年3月期が適用初年度です。ただし、2025年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首から早期適用することもできます(リースに関する会計基準 第58項)。

借手が注記する事項は具体的に何ですか。

会計方針に関する情報、リース特有の取引に関する情報、当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報の3区分です(リースに関する会計基準 第55項第1号)。具体的な内容は、代替的な取扱いの選択の注記(リースに関する会計基準の適用指針 第97項)、本表で区分表示しなかった科目及び金額の注記(同 第99項、第100項)、セール・アンド・リースバック取引とサブリース取引の注記(同 第101項)、キャッシュ・アウトフローの合計額等の金額情報(同 第102項)で定められています。

重要性が乏しい注記事項は省略できますか。

省略できます。第55項に掲げる各注記事項のうち、開示目的に照らして重要性に乏しいと認められるものは、記載しないことができます(リースに関する会計基準 第55項ただし書き)。また、注記事項の区分に従って記載する必要はなく(同 第56項)、他の注記事項に既に記載している情報は当該他の注記事項を参照することができます(同 第57項)。

連結財務諸表を作成していれば個別財務諸表の注記は減らせますか。

減らせます。連結財務諸表を作成している場合、個別財務諸表においては、借手及び貸手の「リース特有の取引に関する情報」並びに借手及び貸手の「当期及び翌期以降のリースの金額を理解するための情報」について注記しないことができます(リースに関する会計基準の適用指針 第110項)。会計方針に関する情報は、連結財務諸表における記載を参照することができます(同 第111項)。

適用初年度に特有の注記はありますか。

あります。累積的影響額を適用初年度の期首の利益剰余金に加減する方法を選択する場合、比較情報には企業会計基準第13号及び企業会計基準適用指針第16号に定める事項を注記します(リースに関する会計基準の適用指針 第137項)。また借手は、適用初年度の期首のリース負債に適用した追加借入利子率の加重平均と、前期末に開示したオペレーティング・リースの未経過リース料を当該利子率で割り引いた金額との差額の説明を注記します(同 第125項)。

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。

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