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IFRS第2号「株式に基づく報酬」の目的とは?財務報告への影響を徹底解説

2024-11-11
目次

企業が役員や従業員へのインセンティブとして活用する株式報酬制度。その会計処理の国際的な基準であるIFRS第2号「株式に基づく報酬」は、企業の財務報告に大きな影響を与えます。本記事では、IFRS第2号の根幹である「目的」について、関連条項を基にその重要性と具体的な要求事項を詳細に解説いたします。

IFRS第2号「株式に基づく報酬」の基本的な目的

国際財務報告基準書第2号「株式に基づく報酬」(以下、IFRS第2号)の目的は、本基準書の第1項に明確に規定されています。その核心は、企業が株式に基づく報酬取引を行った際の財務報告のあり方を定めることにあります。

純損益および財政状態への影響の反映

IFRS第2号が最も重視しているのは、株式に基づく報酬取引が企業の財務状況に与える影響を、純損益および財政状態に適切に反映させることです。具体的には、これまで費用として認識されていなかった従業員へのストック・オプション付与なども、サービスの対価として費用計上することが求められます。これにより、投資家などの利害関係者は、企業の経営実態をより正確に把握できるようになります。

基準書策定の背景にある課題

この基準が策定される以前は、多くの企業で従業員へのストック・オプション付与といった株式に基づく報酬取引が、会計上の費用として認識されないケースが散見されました。その結果、企業の費用が過小に計上され、利益が実態よりも大きく見えるという懸念がありました。IFRS第2号は、このような会計実務のばらつきをなくし、国際的な比較可能性を高めるために導入されたのです。

「財又はサービス」の対価としての認識

IFRS第2号の根底にある考え方は、企業が自社の株式やストック・オプションを付与するのは、その見返りとして役員や従業員から「財又はサービス」を受け取っている、という取引の実態を捉えることです。したがって、この取引を財務諸表に認識し、受け取ったサービスの対価を費用として測定・計上することが、本基準書の主要な目標となっています。

目的達成のための具体的な会計処理

IFRS第2号の目的を達成するため、基準書では取引の類型に応じた具体的な会計処理を定めています。ここでは、主要な取引類型と、それぞれの費用の測定方法について解説します。

対象となる株式に基づく報酬取引の類型

IFRS第2号が対象とする取引は、決済方法によって主に以下の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解することが、適切な会計処理の第一歩となります。

取引の類型 説明
資本決済型株式に基づく報酬取引 企業の株式などの資本性金融商品を対価として財又はサービスを受け取る取引です。従業員ストック・オプションが代表例です。
現金決済型株式に基づく報酬取引 企業の株価などに基づいて算定される現金を対価として財又はサービスを受け取る取引です。ストック・アプリシエーション・ライト(SARs)などが該当します。
選択型株式に基づく報酬取引 企業または取引の相手方が、資本決済か現金決済かを選択できる権利を持つ取引です。

費用の測定に関する基本原則

株式に基づく報酬取引から生じる費用は、受け取った財又はサービスの公正価値に基づいて測定することが原則です。しかし、従業員等から受け取るサービスの公正価値を直接信頼性をもって測定することは困難な場合が多いため、代わりに付与した資本性金融商品の公正価値を用いて測定します。

取引の類型 費用の測定基準
資本決済型 原則として、資本性金融商品が付与された日(付与日)の公正価値に基づいて測定します。
現金決済型 負債が決済される日(決済日)の公正価値に基づいて測定し、報告期間末ごとに公正価値を再測定します。

まとめ

IFRS第2号「株式に基づく報酬」の目的は、企業が株式、ストック・オプション等を対価として財やサービスを受け取る取引の経済的実態を財務諸表に正確に反映させることにあります。具体的には、これまで費用計上されてこなかった従業員ストック・オプションなどを、サービスの対価として費用認識し、企業の純損益および財政状態に織り込むことを要求しています。この基準を正しく理解し適用することは、企業の財務報告の透明性と信頼性を高め、投資家との適切なコミュニケーションを築く上で不可欠と言えるでしょう。

IFRS第2号「株式に基づく報酬」の目的に関するよくある質問まとめ

Q. IFRS第2号「株式に基づく報酬」の主な目的は何ですか?

A. 企業が株式に基づく報酬取引(ストック・オプションなど)を行った際の影響を、財務諸表(純損益や財政状態)に正しく反映させるための会計ルールを定めることです。

Q. なぜIFRS第2号は策定されたのですか?

A. 以前は、従業員へのストック・オプション付与などが費用として認識されず、財務諸表にその影響が適切に反映されていなかったため、これを是正する目的で策定されました。

Q. IFRS第2号では、ストック・オプションはどのように扱われますか?

A. 従業員へのストック・オプション付яを、労働サービスの対価として資本性金融商品を発行する取引と捉え、その影響(費用)を財務諸表に認識・計上することを要求しています。

Q. 「株式に基づく報酬」は、企業の純損益にどのような影響を与えますか?

A. 株式やストック・オプションを付与した対価として受け取った財やサービスの価値を、費用として純損益に反映させることを要求しています。これにより、企業の収益性がより正確に表示されます。

Q. IFRS第2号の目的は、基準書のどこに記載されていますか?

A. IFRS第2号の目的は、基準書の冒頭である第1項に明確に記載されています。

Q. IFRS第2号を適用すると、企業の財政状態にどのような情報が反映されますか?

A. 株式に基づく報酬取引により、資本(資本剰余金など)が増加する影響が財政状態計算書に反映されます。これは、財やサービスの対価として資本性金融商品を発行した結果を示すものです。

事務所概要
社名
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住所
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電話番号
03-6773-5062
対応責任者
公認会計士 島本 雅史

本記事は正確な情報提供を心掛けておりますが、執筆時点の情報に基づいているため、法改正や人的ミス、個別のケースにより適用が異なる可能性があります。最新の情報や具体的なご相談については、お気軽に弊所の会計士までお問い合わせください。

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